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物乞いさん

昔、祖母がお乞食さん、という表現をしていた。おそらく私たち子供が乞食がいる、と言った表現を聞いて、たしなめていたのだろう。

メトロのえきのある大通りの歩道に、10メートルおきくらいに物乞いの人がいる。夏場にもいるけれど、冬の寒い日々に、地面に座っている姿を見ると、憐れでならない。

男女比で言えば、半々だろうか。年齢から言えば、年配者が多いけれど、若者もいる。
どんな事情で物乞いをしているのか、推し量れるものではないけれど、生易しい人生ではなかったはずだ。

メトロの中にも物乞いが増えた。以前と違うのは乗り換えの通路にはほとんどいないことだ。車両のなかに出没する。メダム エ メッシュウ、という呼びかけから始まり、空腹だ、何日も食べていない、と続く。昔は何だったか思い出さないが、今はコカコーラの紙コップでお金を集めている。

教会の入り口、オペラ、劇場の入り口などには必ずいるものだが、この冬、特に目立つのは、久しぶりに冬に来たからなのだろう。
SDFへの救済も始まる頃か、もう始まっていると思うなだが、見ていて辛い。

そういえば、高級デパートのボン マルシェ入り口には救世軍の社会鍋が出ていた。ほんの気持ち、いくばくかのコインを投げ入れた。
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