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「まだ生きていたのか」、本についてあれこれ

昨日、サンデー毎日4月8日号をみていて、今週の新刊の欄にこんなショッキングな文章をみつけた。岡崎武志という書評家の言である。
まだ生きていたのか、といわれた作家はマーガレット・ドラブル、イギリスの作家だ。

この表現、まさに私も感じたもので、やっぱりそう思う人もいたのか、と同感者の出現にうれしくなった。
マーガレット・ドラブルの著書「碾臼」は1970年代に翻訳されたのだとか、「未婚の母の行方をヒリヒリするような感覚で描く傑作だった」(岡崎氏)のは私も感じて、それ以来、この作家の名を探したりしていた。

ところが、今回、出版広告か、案内で、この作家の新作が出たことを知ったのだ。「昏い水」という作品、「碾臼」がシングルマザーがヒロインであれば、今回は70歳女性という、年齢にあった主役になっている。

原田マハという作家の「たゆたえど沈まず」という本にも、なんだか個人的なことだけれども、因縁みたいなものを感じることがあった。この「たゆたえど沈まず」というのは、FLUCTUAT NEC MERGITUR(flotte, mais ne coule pas)というパリの標語である。
この語がなぜタイトルに?という疑問で読み始めたのだが、これはパリに在住した林忠正という日本人を主役に、ゴッホ兄弟などをからませていた。原田氏が書かれているように、これは創作だ、というのだから、もちろん、史実そのものではないのだと思うが、私にしてみると、つれあいの知人にゴッホの研究家がいらして、ゴッホについていろいろ教えていただいたこと、また南仏や終焉の地、オーヴェール・シュール・オワーズなど、ゴッホゆかりの地を訪問して、感銘をうけたこと、などもあって、興味深く読んだ。

私はゴッホという画家に興味があって読んだのだが、つれあいの知人から、林忠正関連の情報が寄せられた。彼女の知人が、林忠正の親戚筋にあたり、林忠正の直系親族が絶えた今、私家版で資料なりを集めていらっしゃるのだというのだ。

原田氏の本は、図書館で借りたので、今すぐ読み返しができないのだが、あれあれ、いろんなところから話題は生まれるものだ、と思った。

昨年末、亡くなられた葉室麟氏は、高校の後輩だ。
また、このところ、評判になっている「守教」の帚木蓬生氏も同様に高校の後輩だ。

そこにもう一つ、そうかまだ生きていたのか、というのは失礼なのだが、久しぶりに新聞でその名みた。25日日曜日の朝日新聞書籍蘭の習慣ベスト10第2位に「それまでの明日」という本があった。作者は原尞氏である。親戚筋にあたる。
久しく消息を耳に、目にしていなかったのだ。ああ、活躍しているのだ、とうれしくなった。

曰く因縁があるわけではないけれど、こうもなにか気になる関係のある本が出ていると、せっかく季節がよくなったのに、庭仕事より、読書をせかされるようで、なかなか大変だ。



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