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私はやっぱりバカだな、雪かきをして。

数日前から、テレビでもうるさく予報していた大雪注意報、ちゃんと当たった。
都会で数センチの雪でも、大雪と、テレビのレポーターたちが、少ない雪をかき集めて、こんなに降っています、という画面をみながら、我が家あたりはどのくらい降るのかな?と昨日は一日、雪のふる様子を観察していた。

昨日、午前10時、時間をきめていたように、雪が降りだした。
細い糸のような雪だ。これは細雪か?つい谷崎の小説「細雪」を思い出す。
昨日は幸い、風があまり拭かず、まっすぐに落ちてくるといった降り方だった。

それにしても、みるみる地面が白くなっていく。ひとかた、白くなった地面に、それではこれから積もります、というような合図があるような、ないような。
飽きもせず、絶えることもなく、空から雪片がおちてくる。
雪の形がいつまでも細雪ではない。
雪の種類、それが科学的呼び名であるのか、文学的な呼び名なのかは知らないが、思い出すだけ、雪という名詞を出してみる。
細雪は谷崎、春の雪は三島、ほかに雪は?ああ、雪国があった、「トンネルを過ぎるとそこは雪国だった」という川端氏の表現は、東京から新潟に抜けたとき、あるいは長野県から富山県へ抜けるトンネルを過ぎる時、かならず、この表現がでてくるのだ。

今朝、起きてみれば、30センチ以上ある積雪だ。
正確には測らない。というのも、雪は下の温度で、厚くも薄くもなるのだ。
さいわい、ベランダに吹き込んでいなかったので、玄関先と階段、そしてガレージから道路までの部分を除雪すればいい。
道路は、管理事務所の担当だ。
今日は別に外出予定も、来客予定もない。除雪をしなくても別に差しさわりはない。

が、しかし、だ。このまましておけば、嵩は低くなるかもしれないが、湿気を含んで、重い、粘性の雪になる可能性が高い。
やっぱり、朝の寒いうちに、雪が新品の間に雪かきをしなければならない。
階段のゆきかき、下からとりかかれるものなら、ずいぶん楽なのだが、あいにく、上から腰をしっかりまげてすることになる。

少しの雪ならちりとりですれば、あまり重くなく、雪をはらうのもやさしい。
しかし、30-40センチの雪ともなれば、塵取りでやっているのではとてもはかがゆかない。
大型のスコップを使う。
直線的にぐさっと雪のなかに突っ込んで、雪を掬い上げる。
重い。そして雪が離れない。べったりとスコップにくっついたままだ。

12段ある階段、4段ずつ3回、5段x2プラス2,6段x2,と休み休みでする方法を考える。
一度に12段、以前だったらそれはできた。でも今では無理な話だ。
それにガレージ前のスペースも除雪しなければ、車をだせない。

前の道路の除雪にはいつきてくれるのだろう。と思っていたら、11時すぎにきてくれた。
どうも優先度がさがったようで、以前、私が仕事をしていたころは8時、9時にはきてくれていたのに、と思うが、今は暇人なのだから、まあかまわない。
階段だけでぐったり、もう外出はしないでおこう、だからガレージ前は明日にまわそう、と思ったが、雪はそのまま残しておけば、硬くなる。湿気も含んで、重くもなる。もう春の雪で、粘性があるのだ。

外出しての用事というのは、新聞を買いに行くという用事だ。毎日、6キロ下ったところのコンビニに新聞を買いに行く。
明日は歯科の予約があるけれど、今日はなにもない。新聞は必ず読まねば罰を受けるというものでもない。

11時すぎに管理事務所の除雪車が道路をしてくれ、食料品配達の車が通っていったのもみえた。
宅急便などは、昨日、今日の配達はしない、などとテレビでみたが、この食料配達の車は関心に、とそろそろ、そういうサービスを受ける場合の参考にする。

よし、昼ご飯を食べて、そのあと、体力が戻ったら、ガレージ前をして、新聞を買いにいくかどうか、決めよう、などと考えたが、昼ご飯を食べると、それだけで疲れて、もう出かける気にはなれそうにない。
と、昼飯前にガレージ前を除雪、車で新聞買いに出かけることにして、除雪を始めた。

車をどうにかバックさせ、すこし回転して道路に出す、というのに必要なスペース分だけ除雪した。
20年近いキャリア、車を動かす部分はちゃんと除雪されている。

我が家からコンビニまで、別荘地の私道、村道、県道、そして国道と通る。
それぞれに担当する業者が違うらしいが、やっぱり国道、県道、村道とできが異なる。
下まで降りれば、そこは除雪のし残しもあるけれど、もう舗装がみえて、滑らないか?という恐怖心はもたなくてすむ。
村道が一番大変だ。というのも、急な坂道、カーブ、そして除雪残し、これがシャーベット状になったり、明朝、凍結していると、どうなるだろう、と思いながら、セコンドに落としたまま、慎重にブレーキ併用で降りていく。

新聞は受け取った。しかし、もう読む気力も残っていない。
朝刊だけの土地に住んで、その新聞を午後に読むとき、これは新聞ではない、旧聞だ、と思う。
旧聞になるのがわかっていて、除雪に腰をいため、そして恐怖感でちびりそうになりながら、やっぱり新聞を買いに行く私、やっぱりバカだわ。
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