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政治家とは

なんだか、この頃の政治家の発言にいらいらしている。
やたらと「させていただく」が多いのは以前からのことだが、「発言を控えさせていただきます」と言われると、「だれから控えろと言われたの?控えなくていいから」と言いたくなる。いっそ、「自分に不利になりますから、発言を控えます」とはっきり言えばいいものを、と言いたいのだ。

この政治家の「させていただく」多用は、この20年くらいのことだと思うが、謙虚なのか、人を見下しているのか、なんとも判断できない。

小泉元首相などの表現方法は、単語で切って、ごたごたがなくて最初は爽快に聞こえたが、なんのことはない、文章力がなかったせいらしい。
息子もその血があるらしく、外国でも、それを使って、記者との会話で恥をかいたことがある。

政治家の表現の中で、最も多用され、本当にそうなのか?と疑問に思うのが、会計責任者、あるいは秘書にまかせていた、という表現だ。
任せていたから、自分は知らない、ということだが、もしかしたら、そうかもしれない、という事象に遭遇したことがある。

もう何十年も前、まだ小選挙区ではない時代だった。
東京で選挙の手伝いをしたことがある。金・土・日の3日間、アルバイトである。
9時から5時まで、とはいいつつ、夕方はもっと遅くまで働いたけれど。
私の仕事は、事務所で電話を受けたり、文書の発送など、時には、よほど大切な後援者なのだろうか、毛筆で返事を、と言われ、代筆したこともあった。
その時、すべての指図は、事務長というのか、いつもの秘書たちではない人が現れ、選挙の一切を指図していたけれど、ある日、忽然と姿を消した。
事務所に現れなくなったのだ。私はアルバイトではあるし、仕事を指図してくれる秘書がいたから、別に困りはしなかったが、その理由を秘書に聞くと、ちょっとやばいことがあったから逃げてもらった、などと言ったのだ。やばいこと、その内容など、アルバイトの分際で聞けはしない。
候補者自体が著名人であったから、やばいことの内容は、暴力団との関係とかではなく、なにかお金に関することなのだろうと思った。

最近、「野中広務、差別と権力」(魚住昭著、講談社)を読んだ。
私の歳であれば、野中広務の名前を知っているだろうが、官房長官として、辣腕をふるった政治家である。
京都府の選出、地方の議会を経て国政に移り、官房長官まで上り詰めた、異色の政治家として有名だった。
私は政治にそんなに関心がなかったから、そういう存在がなぜ異色といわれるのか、そして官房長官というポストの重要性を知らなかった。

遅まきながら、しっかり大人という年齢の半ばすぎを過ぎてから、いくらかの関心が芽生えたし、その動きをチェックするようになったのだ。
日本の政治の未熟さを憂うとき、外国では、とすぐに外国を持ち出す外国信奉者であったため、日本の政治の悪いのは、中選挙区のせいだ、と思い、小選挙区制が取り入れられたときには、これで日本の政治もすっきりしたものになる、と簡単に思っていた。

しかし、日本は2大政党ではないし、選挙区には、2世、3世、まるで封建時代のような、家業としているところがいくつもある。
今住んでいる群馬県、わが選挙区は父親が元首相、そしてほかの選挙区にもそんな議員がずらっとそろっている。
高校時代まで住んでいた九州では、中選挙区の時代であるが、候補者(自民党に限るが)全員が大臣経験者で、大臣区と呼んでいた。
なんのことはない、この群馬県は首相県なのだ。

「なるべきしてなった」という表現からしてみれば、政治家の子供、孫が家業として継いでいくのは、かれらにとっては「なるべくしてなった」のかもしれない。
だが、かれらが政治家になるとは限らない。その程度によっては政治屋で終わるのかも。

ああ、何を書きたいのか、わからなくなった。

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