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旅立つ前に

12月に旅立つというのは、こんなに気ぜわしいものか。途中に年が変わる、となると、いろんなことを処理する必要がある。

それが義務的なものでなくても、自分の心理で、年をこしてはいけない、とか年内にすませたい、と、つい思ってしまうのだ。今日は年金関係のことを処理した。支払いは来年3月31日が期限という。帰国してからでも、十分間に合うのに、書類をそのままにしていると、わけがわからくなったり、捨てたりということもあるからだけど、払うべきものは払って、そして出かける、という気分だけの問題だ。

部屋のなかに洗濯ものを干したままでも、ごみを残してはまずいかもしれないが、台所がすこし雑然でも、食卓の上に、紙類がやたら散らばっていても、だれも何もいわないというのに。

そして、なぜか、この一人、雑然をあきらめた生活がいとおしくなる。今日の気温は最低がマイナス10度近く、鳥のエサの横においた水が完全に凍っていた。
ヒートショックなどと言ってはいられない。寝室でも4度、6時からタイマーで暖房がついているのに、まだ10度に達していないサロン。

寒い、寒いと言いながら、カーテンをあけ、雨戸をあけるために外に出る。冷えた空気が体を包む。それがなんともいえないほど気持ちがいい。甘い空気をいっぱいに吸う。

まだ本格的な寒さではない。1月、2月の底の寒さはこんなものではない。寒い、と言いながら外の空気をすうことができる。
パリの家ではそうはいかない。ベランダに出ても、そこは道路。排気ガスこみの空気だ。深呼吸もできない。

などと、思いながら、部屋に水分の残りがないかどうか、チェックした。明日、もう一度、出発前にやらねばならない。つれあいはきっと凍ってしまうことだろう。
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