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Velibを使ってみたいけど

フランスは車社会であるけれど、自転車愛好の国民でもある。でも自転車は趣味の世界で、日常ではない、と思っていた。南仏では、週末になると、狭い県道や村道を、自転車で走る人を多く見かけたものだ。山道を汗をほと張らせながら、必死で漕いでいる姿が頼もしかった。

フランスで、まずはパリで始まったけれど、VLS (velo en libre service)がはじまった。Velib と呼ばれる。いろんな所、メトロの出口、駅、街角、いろんなところに、自由に乗れるという自転車が配置されたのだ。もちろん無料ではないけれど、乗った自転車は、借りたところに返さなくてもいい。Velibの設備のあるところにおけばいいのだ。

このサービスはみるみるフランス全土に広がった。マルセイユでも見たし、地方都市でも設置されたところが多い筈だ。

その自転車が電動になり、自転車専用道路も設定されたりで、利用条件はどんどんよくなってきている。

今年1月1日から、これまでのJCDecaux からSmoovengo という会社に運営が変わった。12月に見ていたニュースでは、新会社が、自転車を一新する、すべて新型の電動自転車である、と報道されていた。

ところが、いろんな不都合が生じているらしい。まずは新会社への移転がうまくいかなかったこと、したがって、新しい自転車の製造が間に合わなかったこと、などがあって、1400の自転車置き場があるにもかかわらず、新型自転車が配置されたのが100カ所に過ぎないのだとか。

それでは足りるはずがない。自宅近くにも、職場近くにも自転車がなければ、車に。戻るかという意見すら出てくる。フランスらしくないのか、フランスらしいのか、この準備の悪さ、利用者無視である。

前の会社の自転車はどうなるのだろう、なんて疑問もあるし、マクロン大統領が躍起になっているし、国民も協力的な環境問題も、足元から崩れている。

貸し自動車もある。電気自動車のみで、充電しながら利用を待っている。私はこわい。レンタカーでもよく利用できないのに、こういう制度を利用して、何かあったらどうしようと、心配が先に立つ。

パリの市街地、特に中心は車も多く、路面が石畳だったりで、自転車が快適とも思えない。ヴェルサイユやFontainebleauの森中や、田舎の人気のない道なら走って見たいのだが。
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旧石器時代の人になった気分

昨日、新聞ではなく、iPadでルモンドの記事を読んでいたら、今年から、公的に公衆電話ボックスが全国で廃止される、という記事をみつけた。

とうとうそうなったのか、とガックリだ。もう、街角に公衆電話のボックスは見かけない。いつ頃からそうなったのかも、記憶にない。

また昔話だが、この家に来るようになって、早40年近くなるけれど、当初、国際電話は高いので、日本に電話するとき、テレフォンカードを買い、公衆電話からかけていたものだ。

いつしか、この家の電話を利用するようになり、料金がいくらになったかも無頓着に、かけ放題、そこには連れ合いへの電話も含まれた。

携帯を持たざる人間は、人にあらず、ということかもしれない。

廃止されたものの中で、これを承知しているのは本当に古い人だが、メトロのホームの直前に切符切りのおばさんがいたことを、メトロに乗るたびに思い出している。

電車がそこの来ているのに、意地悪でなのか、悠長に、怠惰に、切符を切ってくれないおばさん、ばあさん、に悪態をついたこともある。

時代はかわる。ついて行くか、取り残されるか、どっちかだ。
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