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硫黄島からの手紙Lettres d’Iwo Shima を仏語みる

昨日はテレビの番組を見ていたら、アルテという局で、日本映画をやることに気づいた。

イウォー島と読んでなんのことかと思ったが、すぐに
硫黄島のことだとわかった。

これは日本の制作ではない。クリント イーストウッドが監督した作品だ。どんな映画なのか、みてみたかったけれど、田舎暮らし、とうとう見ずに終わった。飛行機内でも巡り合わなかった。

サウンド オブ ミュージックを仏語で見た以上に奇妙な感覚だった。演出も日本人からしてみれば、不自然なところがあるし、日本人の作品でないな、と思えるシーンが続出だ。

戦争ものはあまりに悲劇的か、暴力的なので、あまり見たくない。でも、最後までみた。

これが硫黄島の戦闘についてのアメリカ側の解釈なのか。
この映画は、事実を再現しているのか、
わたしにはわからない。

先日も第一次大戦や、フランス革命などの歴史的な事件についておしゃべりしたけれど、断片的なものではあるし、個人的な意見でもあるから、それらの意見の是非は問えないし、まずは私はわからない。

この歳になっても、わからないことばかりである。
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お酒をやめられない父

昨日の父の酒量はどのくらいだったのだろう。昼ごはんに私はいなかったので、昼食の席でどれくらいワインを飲んだのか、わからないが、11時には大好きなポルトーをアペリティフで飲んでいた。

夕食ではメインがスモークサーモンだったので、お手伝いさんがワインを求められて、冷蔵庫から白ワインを出した。デザートの時まで、3杯飲んだ。

この量が多いのか、少ないのか、または適量なのか、判断ができない。甥や姪達は、これくらいいいじゃない、と言う。彼らと食事の席を共にすると、父の好みのワインを準備したり、レストランでは注文したりする。そしてグラスが空になれば、そのままにはしていない。

父はご機嫌でグラスを傾ける。時にワインについての蘊蓄が披露される。特にお気に入りの言葉は、ナーンク エスト ヴィヴァンドゥムだ。ラテン語で、今こそ飲む時だ、という意味らしい。

95歳の年齢、成功した彼のキャリアから言っても、酒を絶たせる理由はない。

しかしお手伝いさんの言い分は違う。お医者は薬との関係で、昼、夕食時に1杯ならいいでしょう、と言っているらしい。ところが、2杯では収まらない。3杯は普通である。時として、アペリティフが加わる。

フランス人にとって、ワインは水がわり言うけれど、ワインは水ではない。アルコール飲料だ。益もあれば害もある。父の場合、害ばかりが目立つ。
粗相は毎日だ。お手伝いさんが毎朝悲鳴をあげる。その声の具合で、粗相の程度がわかる。

なによりも脳の働きが落ちて行くのが怖い、とお手伝いさんは言う。記憶力の減退、なんていう表現では生ぬるい。言ったこと、言いかけた事すら忘れている。手も硬直したり、震えたり、字をうまくかけない。

これらはアルコール中毒の症状だとか。フランス人には長年の飲酒で、アルコール中毒になった人が多いとは言うけれど、父もその一人か、と思うと悲しい。が、現実はそうだ。
食卓で飲みすぎを指摘すると、睨みつけられたり、罵詈雑言とは言えないが、結構きつい、汚い言葉が返ってくることもある。

健康を考えれば、やめさせたい、でも、これまで生きてきて、楽しみのない日々、好きなものを断つのもかわいそう、とお手伝いさんに、いくばくかの寛容を求めている。お手伝いさんの表情は厳しいままだ。


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