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東京の一日

今日は東京へ日帰りで行った。
先月末、1泊で行ったけれど、やりたいことのすべてが終わらず、もう一度、東京へいくことにしたのだ。

泊まれば夕食も食べられるし、時間はたくさんできる。しかし、日帰りもいいものだ。荷物がない。
女は泊まるとなると、化粧品だ、着替えだ、と荷物が増えて、移動が大変になる。
今日はハンドバッグだけですんだ。

今日の目的は、三菱一号館で開催されているガブリエル・シャネル展を鑑賞すること、そして昼ご飯を明治記念館でいただくこと、の二つである。

まずは一号館。東京駅すぐのところにあるのでとても便利だ。
友人と待ち合わせをして、10時半ごろ入館する。10時からの会館だから、まだそう人出はないだろう、と予想していたが、なんのその。もう入館する人が次から次だ。
以前に比べ、人数制限はしていない。予約もしていなかったがすぐに入れた。

ガブリエル・シャネル、つまりココ・シャネルのことだ。名前がガブリエルというのは初めて知った。
ココという愛称があったから、Cが付くのかと思っていた。たとえばCecileとか。
フランス語のタイトルがManifeste de mode、彼女の作品が時代別に展示してある。

シャネルはとうとう買えなかった。
化粧品、バッグ、そういう付属品は買ったけれど、ドレスだけは買えなかった。
そんな思いを抱きながら、しかし、こういうドレスを買って、身に着けて、そんなTPOに付き合ってくれる同伴者は現れなかったし、とその体形にも程遠い自分を顧みる。
そして、これらはお洗濯、だれに頼めばいいのだろう、こういう高級品をたのむクリーニング店は高いのだろうな、など、いささか、下賤の身はいじましい着想だ。

1970年代からの作品は、日本でもモデルがでていたし、雑誌などでも目にしたり、なにか親しみのある庶民性もある。

女性客が多いのはもちろんだが、男性(若い)がしっかり鑑賞している。

そんなに歩き回る美術館ではないけれど、鑑賞にもエネルギーはいる。
お待ちかねの昼ご飯、一号館周辺にいろんなお店があるけれど、今回は明治記念館と決まっている。

明治記念館は信濃町にある。ホテルではない。
風格のある建物の中の、庭に面したラウンジで食事をする、今日のテーマだ。
同伴したのは、友人の友人、先日お母さまをなくしたばかりだ。
看護というのか介護というのか、16年、ほとんど自宅にこもっての看護生活だったという。
一号館も一緒したのだが、16年の社会生活ブランク、すべてが珍しい、という。

一号館へ行ったのも初めて、明治記念館も初めて、と東京の住人ながら、すべてがめずらしいという。
バスや地下鉄にパスモやスイカを使うのも、なかなか慣れないようだ。
明治記念館で食事をするのは、その庭園わきで食事ができるというぜいたくさにある。
東京はなんでもある、とつくづく思う。
でもその”なんでも”を享受できるわけではない。

高島屋へ寄った。ネスカフェのカプセルがなくなり、それを買って帰るためだ。
地下の食品街にはない。7階の家庭用品の売り場にあるという。簡単にたどり着けない人が多いのか、
すぐにわかりましたか?と聞いてくる。迷いました、と正直に答える。
今日は時間があったので、迷ったことも楽しかった。

そして、東京駅に向かいつつ、お天気を含め、豊かさを享受した一日に感謝だった。
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