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ベネディクト16世の死去におもう

1月5日、前ローマ教皇ベネディクト16世の葬儀が行われた。
司祭は現教皇のフランシスコ教皇である。
これはとても珍しいことであったそうだ。

つまり、教皇というのは、死をもって代替わりするのが普通で、生前退位というのが例外のことだからだ。新聞などによると、1802年、ピウス7世がピウス6世の葬儀を執り行って以来、約200年ぶりなのだという。

亡くなられたベネディクト16世は2013年2月に生前退位をされた。
私にとって、ほとんど印象に残らない教皇だった。教皇様を印象に残らない、などと大言を言えるような身分ではないが、その善人が笑顔のやさしい、ポーランド人のジャンーポール(何世だったか忘れた)教皇だったし、後任がまたひとなつっこい表情のフランシスコ教皇様、ベネディクト16世はドイツ出身で、いかめしくて、印象で言ってはならないけれど、教条的で、いかめしい感じがしていた。

そもそも教会の歴史にうとい身として、教皇様をうんぬんするのは僭越ではあるが、前前代の教皇様と現教皇様の写真は飾ったけれど、とうとう前教皇様の写真は引き出しにしまわれたままだった。

前教皇様は、ヴァチカンの中の墓所に埋葬されるのだそうだ。木製のお棺、けっこう質素な誂えだったように思えた。防腐の処置をされて、永久保存なのかしら?と埋葬の仕方に、宗教の違いを感じる。

二人の教皇が、前と現であれ、同時に存在したのは、いろんな問題を生じていたらしい。
そんなことは、極東の、真面目でもない信徒にはわかりようがないけれど、そうなのかな?と思うこともある。

この前教皇の死は、政治的にも重い課題を貸す、あるいは解決するものになるという。
その一つに、現教皇に退位の道が開かれたことが挙げられるのだそうだ。
フランシスコ教皇は、就任当時、とても若々しくて、わー、一挙に若返り、と感動したものだが、この数年、膝に痛みがある、というので、車いすでの移動をされる姿が目に付いた。
それに伴い、お声にも張りがなくなったように感じる。

医学の発展により、人間の寿命も100才は容易に超えられるし、115才の教皇様が出現することだって、可能性がある。
それは理性的なのか?

そして、教皇様ご自身が退位を希望されるとき、それを認めない、ことはできないだろう。
そのとき、前任者が2人、3人といることは都合がいいわけではない、らしい。

今、ベネディクト16世が亡くなられ、前の場所があいた。ここにフランシスコ教皇が写られてもいい状況になったという。

私は現教皇様にとても親しみを持っている。
訪日されたとき、ごミサに与ったわけでもない。ただ、外からみていただけだ。
しかし、彼が信者を前にお祈りを唱えられるとき、共感するのだ。

左寄り過ぎる、やりすぎ、いろんな保守派の批判があるけれど、彼の言葉を聞いていると、信者であり続ける気力がでる。

統一教会問題などもあり、宗教とはなにか、信仰はどうあるべきか、いろんなことを考える。
キリスト教にも矛盾や問題があることは承知だ。それでも、キリスト教の愛の精神は信ずるに値する。
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