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Poisson d'avril

今日、4月1日は四月馬鹿、April Foolだ。
この日は嘘をついていい日となっている、嘘ばかりついている人間は、本当のことを言わねばならない。
この文章は、すべてが本当か、嘘なのか、区別をしていない。

フランスではポワッソン ダヴリル、四月の魚という。
フランスでいつ頃から始まった習慣か、はっきりしないらしい。自然が春の息吹を吹き返すお祝い、四旬節が終了するお祝い、だましを楽しむ民族的伝統、諸説あるのだそうだ。

アメリカでもApril Foolという表現があり、なにかしらそれらしいことをやっているようだが、これがどの国から始まったのやら、知らない。

フランスでは、嘘をつくというより、魚(鯖が多用される)の絵を人の背中に張り付けて遊ぶことが四月馬鹿のやりかたで、嘘をつく、というのはどうなのだろう?

フランスにいたとき、とあるレストランで食事をしていたら、給仕人がある紳士の背中たにとおりすがりに魚の絵を張り付けて行ったのを見たことがある。
給仕人がとてもさりげなく行動していたこと、紳士が鈍感だったのか、彼はなにも気づかずにいた。
さて、食事が終わって立ち上がったとき、周囲の人々が彼をみながら笑う。
そこで、その紳士、背中に魚の絵が張られたことに気づいたようだ。

とても微笑ましく、楽しい一瞬だった。
フランスではこうするのか、と四月馬鹿の国民性の違いを感じたのだった。

らしい嘘、すぐに嘘とわかる嘘、どこまでも本当か嘘かわからない嘘、なかなか判断できなので、私はこの日が恐怖だったこともある。
今日の新聞に出ていた、子育て支援、異次元の施策、などとあるのも、もしからしたら、4月1日用に準備された大がかりな嘘かもしれない。
昔々、若かったころに、この日にプロポーズされたりすれば、どう判断しただろう。

今日は鯖は食べない。人と約束しない。これが4月1日のマストである。
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