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フランス、シャトーめぐり:シュノンソー城

シュノンソー城を訪れた。
なんと、フォトジェニックなお城だろう。
シェール川をまたぐ形で、整った形のお城である。

お城は住居であると同時に防御の砦ともなる役割を負っていたが、この城は、住居として、その美しさでもって、人々の敬意をうけるものとなっている。
とても女性にふさわしいお城、という印象をもつが、まさしく「貴婦人たちの城」と呼ばれている。

その姿の美しさから、観光客の数も1,2を争うものらしく、いくつもの言語の見学用ガイドが準備されている。
入館料を支払うところでは、何語がいいですか?と問われる。日本語も準備されているのだ。

そのガイドによると、貴婦人たちの城として、7人の女性の名があげられている。
カトリーヌ・ブリソネ、ディアーヌ・ド・ポワティエ、カトリーヌ・ド・メディシス、ルイーズ・ド・ロレーヌ、ルイーズ・デュパン、マルグリット・ペルーズ、シモーヌ・ムニエの7人である。

シャンボール城のように、外観はもっと見事だけれど、中身が空っぽ(50年前の印象)とは違い、このお城は、なかなか見ごたえもある。
そして、庭園からの生の花で、各部屋に植物があしらわれている。これもこのお城見物の見どころらしい。

見物しながら思うこと、このお城の居住環境はどうなんだろう。
川の上にあって、夏はともかく、冬は湿気が強烈な寒さとならないであろうか?
それに常に湿気がある、ということは、カビも生じるだろうし、と思う。
一度、泊まってみたいものだ、お城の女城主気分はどうなんだろう、召使、いまならスタッフといわなければならないだろうが、お城の端から端で、呼ぶのにも大声が必要だろうか?

何か特殊な機会に、このお城は利用されることがあるのだろうか?と思ったら、パリの従妹が、一度、晩さん会があった、という。
どういう機会であったかは忘れたが、中世の服装をして、ギャラリーでの大晩さん会があり、それに出席したことがあるのだそうだ。
この従妹夫妻は、歴史建造物の保存関係の活動もしているので、やたら、そういう機会に恵まれるようで、ヴェルサイユ宮殿の晩さん会、なんとか城の晩さん会、と希少な体験をしている。

ところで、このお城の特殊性は、第一次大戦、第二次大戦において、レジスタンスあるいは、病院として、フランスサイドの基地になったことでも知られている。

フランスも、第二次大戦中、ドイツの空軍により、破壊された施設は多いけれど、こういうお城が残って、観光資産として使えていいな、とうらやましくもなる。

城内をみるだけでくたびれた友人と私、昼はお城についたキャフェテラスでとることにする。
セルフサービスで好きなものだけをとり、コーヒーは食後に受け取る。
これが召使にサービスされてであれば、どんなに堅苦しいことだろう。

この日はすこし雨模様、お城付属の庭園は次回ということになった。
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