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入院して考えたこと

先月と今月、2度の入院をした。2度といっても、いづれも2泊3日、まったくのショートステイである。
病名というほどのことはない。白内障の手術を右、左の順番で受けたのだ。

日帰り手術もあるといわれるが、私がかかった病院では2泊3日でしています、と言われる。
この地は、選択の余地はない。仰せのとおりにいたします、である。

1日目、午前10時前に入院手続き、そして病室にはいる。
診察をうけ、午後、外来が終了したのち、手術になる。
1日の手術は、4人くらいなのだろうか。
一般にそう複雑な手術ではないそうだ。

この入院生活、自宅を離れて、自主ではなく、他主とでもいうのだろうか、主治医、看護師などの指示のままにすごす、というのは、日ごろの生活基準をゼロにすることだ。

病気という表現にはあわない。いくらかの不自由な部分はあったけれど、普通に生活していたところに、よりよい視力を、というので手術を受ける。
身体の状態は正常、ただ、目だけが制限をうけるのだ。

片目づつの手術である。手術を受けたあと、斜めにおおきな眼帯を張り付けられる。
その昔、時代劇で碧眼の剣士をいうのがいたけれど、彼の眼帯、衛生的にどうだったのだろう。
手術後、1時間は絶対安静、ベッドに横になって、じっと天井を見る。
見るという作業がけっこう大変だ。目をつぶっていることもできるが、つい、目を開ける。眼帯をしていていも目は開く。
体調が悪いわけではない。つい動く。

白内障の手術、このあと大変なのは、目薬の問題だ。

2泊3日、病院の中、スタッフの皆さんはとても親切だ。
入院階の真ん中にある、ナースステーションには、大勢の人が出入りしている。
自分の担当の人は誰だったのやら、名前を名乗ってくださったにも関わらず、覚えていない。
まず、看護師さんは、遠慮なくナースコールをしてくださいね、と言われたが、目以外はなんの異常もない身としては、どうも遠慮する。

どういう働き方になっているのかわからないが、特に食事タイムになると、食事を配ること、そして服薬介助とだぶったり、検温、血圧計測などとダブったりすることもあるのだろう。
私の場合、食事タイムに点眼するのがダブった。
自分でできますよね、などと言われると、できませんとも言えなかったり、5分おいての別の点眼、その目薬のチェック、きちんとアシストしていただく必要がある。
このところが、最初は自己責任で、というように放任気味だった。

病院食、消化器が悪いわけではない、ちょっと補助的に持ち込むこともできたかもしれないが、病院食だけでがんばってみることにした。
朝は8時、昼は12時、夕食は6時である。
朝は6時に点眼があるので起床する。それから8時まで、待つのは長い。
この病院、食事の選択はないらしい。メニューというのは配られない。
3食とも和食だ。朝食はごはんとみそ汁、昼、夕はお吸い物はつかない。
何十年と、朝はパンとコーヒーというやり方なので、ごはんとみそ汁のコンビはなつかしい。

この食事の内容、対象は大人ということなのだろう。もしかすると、老人食なのかもしれない。
ごはんの量だけ、大盛もあるのか、私は小盛である。
日頃、老人には何がたりない、野菜をもっととれ、たんぱく質をもっと、甘いものは控えて、いろいろ村の検診、あるいはテレビの宣伝などで言われるのを耳にしていると、ついつい、自分で作るものが多種、大量になることもあり、一人で消費するために、大食になりがちなのだが、この分量でいいのか?と目がさめる思いである。

もちろん、入院時にアレルギーの申告はしている(といっても鯖のアレルギーだけなのだが)。
病院食の栄養士さん、ご苦労だろうな、と思う。主婦なみだ。
なんせ、1日3食、土日、祝日なしである。
予算もきびしかろう。などと、作る人の立場で考える。
ほとんど安静状態ですごすのだから、おなかがすかないか、といえば、そうでもない。
朝はもちろん、昼、夕、待ちかねている。

デザートのないことが残念である。
またこの病院の方針なのか、入院費の金額の問題か、おやつはでない。
夕食にちょっと果物が添えてある。
しかし、果物なら朝食時にほしい。
などと、なにかと文句をつけながら、あっという間に食べあげる。
総量規制、糖質制限、学ぶことは多い。

2泊3日、病院生活、すでに満喫、もういい。
退院時に迎えにきてくれた友人が、甘いもの食べたい?と聞いてくる。
しばらく、病院スタイルでやってみるから、いらない、と返事する。

今後、通院はあっても入院の予定はない。でも、健康管理についての学んだことは多い。それを役立てなければ。
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