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万年筆復活

昨日、同じ村にすむ友人が、外出自粛中ではあるが、訪ねてきてくれた。
4半世紀の年齢差があるこの友人、出身地も違うし、家族環境も異なる。なんせ現役世代だから、話は現場に直結している。いつも私の時代遅れを自覚させられる。

昨日は話がレトロな部分に及んだ。
彼女が私に、字がきれいだ、という。ペン習字などしていないし、きれい、という表現は褒めすぎだけれど、正確に読みやすく、は心掛けている。
彼女はその理由に、きっといい筆記具を使っているのでしょう、という。

万年筆は使っていますか?と言われて、万年筆ということばを久しぶりに聞いた。

万年筆はこの20年使ったことがない。万年筆と思ってペンケースにいれていたのは、ボールペンだった。これは筆跡が万年筆で書いたようにみえるので、ちょっと気の張る相手に書くときに使っている。

この友人、万年筆を使ったことがない、という。そして使ってみたいというのだ。

我が家にはなにかしらレトロなものがあるので、問いかけてきたのだが、そういえば、3年前に亡くなったつれあいの文房具がまだ残っていて、その中に万年筆があったことを思い出した。
亡くなったあと、数本あった万年筆を、前橋の文房具専門店へ持っていき、使えるものと使えないものを仕分けしてもらった記憶があった。

それかといって、使えると判断された万年筆を使うことなく、カートリッジだけは購入していたのだ。

パーカー、シェーファー、モンブラン、そんな外国の製品、日本であればパイロットなどか、高校入学か大学進学の時のお祝い品の定番だった。
あのときいただいた万年筆はもう失くしている。田舎のつましい家、外国ブランドであったはずはない。
そういえば、当時は万年筆、fountain penといって、インクはスポイトでいれていたっけ、カートリッジになって、そのあとボールペンがでてきて、手元から万年筆が消えていった。

この頃、字を実際に書く、という場面が少なくなって、その傾向は特に若い年代に顕著だ。
万年筆で書きたい、この言葉は実際に字を書く、という行動を奨励したい私としては、なによりのことだ。

一度、筆先を水につけて、よくごみを取り除いて、それからカートリッジをつけるのよ、と教えた。
今朝、使えました、とメールがあった。

願わくば、葉書でもいい、書いたもので書き心地のお知らせを得たいものだ。
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