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老人不可為冒険

2週間も毎日、ルーティンのことしかしない生活をすると、さすがにうんざりしてくる。

今日は、お天気もいいし、ちょっとばかり遠出をすることにした。ガソリンがなくなりそうなので、ちょっと遠くの、私の知る範囲での最安値のガソリンスタンドまで行くことにしたのだ。
1時間半くらいかかる。ついでに寺泊の直売魚屋さんにもよることにした。

道路はよく知っている。途中、この道はいつか来た道、と思うと、つれあいの病院通いに通っていた道であることに気づく。病院の木々は、紅葉がもう散り始めている。
2年前の今頃、この病院に入院していたはず、と涙がでてくる。

結局、往路は通いなれた道路だけを走ってしまった。

そして帰り道、吾妻川の川沿いでお昼を食べることにした。犬を散歩させている人が1人、2人しかいない。

運動場がある周囲をまわって、本来ならまた元の道路にもどるべきなのだが、もしかしたら通り抜けできるかもしれない、と冒険してみることにした。
ずっとつれあいと通った道ばかりだったので、違うことをしてみたかった。

川沿いの道が終わって、上に登る狭い道がある。一応舗装されているし、車1台は通れそうだ。行っちゃえ、と思い切った。
ところが、途中できびしい曲がり角、とても普通乗用車は通れそうにない。
あきらめた。

となると、来た道をバックで戻るほかはない。バックは不得意、冷や汗ものだが、ほかに手段がないことは自明である。
そろそろとバックするのだが、ハンドルは思う方向に曲がっていかない。というより、ハンドルに私の意思が通じない。左は壁というか崖の状態、右はガードレール、すぐに警笛がなる。

どうすりゃいいの?と右に左に少しずつ動かし、警笛がなると、もう一度前に出して、方向修正をする。

そこに上から軽トラがやってきた。いよいよ焦る。軽トラは待っていてくれるのだが、私のバックはまだ半分も終わっていない。

このままいくと、車をこするか、ガードレールを越えて落ちるか、どっちかだ。さあ、きっと老女が運転を誤って、とか逆走ではないけれど、狭い道に侵入した、とか、新聞だねになるのかな?
免許証を返納するように、と言われるかもしれない、保険はどうなる?
考えることはいっぱいでてくるが、車はデッドロックだ。

軽トラのお兄さん(40代の男性)がとうとう降りてきた。代わって運転しましょうか?とやさしい一言、救われた。

もちろん、ゆっくりだったが、とても確実にバックの運転をして広いところまでおろしてくれた。

帰宅する途中で、体に震えがきた。やっぱり冒険はするべきではない。山道、田舎の農道、いままで通ったことのない道路にはいりこまないこと、教訓をまた得た。

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