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夫の姓、妻の姓

九州に住む弟から電話があった。彼の長男が結婚するという。おめでたいことだ。
うーん、と弟が口ごもる。何かあるの?と問うと、苗字をどっちにするかで、もめている、というか、それが決まらないのだという。

9月半ばに女性の誕生日があり、そこで1年年齢が加わる前に、と、その前日に入籍だけすることが決まっているのだが、どっちの姓にするか、そこで決まらないらしい。

弟の話で、間接的なので、詳しくはわからないのだが、女性は一人娘、その家が旧家で、その姓を維持したい、という、彼女の父親の意向なのだという。

いまどき、家名を保つという話も古い、と思わないでもないが、日本で夫婦別姓が認められていない現在、どっちかの姓を名乗ることになる。

相手の親の意向はわかった、それであなたたちはどうなの?と聞くと、長男だけれども、弟が次男だから、そう姓にこだわりはないのだが、甥本人が姓を変えるのをいやがっているのだという。

二人の交際は長くて、学生時代からのもの。よくぞ長く続いたと思うのだが、その間に落としどころを見つけていなかったのだろうか。

女性の権利を主張する立場にあった私としては、自分が姓を夫のものにするのも納得できなかったけれど、まずは夫の姓にした。
そういう立場からすれば、甥の婚約者の姓にしてもいいのではないか、とも思うのだが、そうか、甥は実家の姓ではなくなるのか、と思うと(決定ではないが)、ちょっと寂しい気分になる。矛盾している。

もちろん、長いスパンで考えて、二人の間に子供が生まれれば、その一人を彼女の実家の姓を名乗らせる、という方法もあるけれど、まずは子供が生まれるかどうか、それだって確実ではない。

別姓なら問題なにのにね、と弟に言うと、姉さんはそういうだろうと思った、という。

ずっと忌事(義兄やわがつれあいの死)が続いていたなかで、久しぶりの慶事だ。もめることなく、無事、まとまってほしい。
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