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フランスの電力事情、私見

電気代が高くなった。
といっても、どこがどう変わって高くなったのか、果たして、ロシアのウクライナ侵略だけに原因を押し付けていいものか、わからないでいるのだが、世界中、電気代が高くなった、と言っている。
フランスはどうなのだろう?

といって、フランスの知人、友人に電気代の詳細まできくことはできない。
発電についても、どう変化しているのか、気になっている。

フランスの田舎、つまりパリを出て、農村部にはいったとたん、目につくもの、それは風力発電装置だ。
いくらかの起伏があるにせよ、フランスの大部分を占めるのは、平原である。
そんな中、あちらこちらに風力発電の塔が建っている。
3枚の羽根、そのほとんどが動かないままだし、動いていても、ゆるゆると回っている程度だ。
これで、発電量はどの程度あるのだろう。

山間部はどうだか知らないが、日本に比べて、太陽光発電の装置はあまり目につかない。
太陽光発電で、思い出すのは、最初に太陽光を利用しての発電装置というのは、スペインとの国境近くにOdeilloというところがあって、そこに設置されたものだった。
今のパネルを並べたものではなく、太陽炉と呼ばれる大きな反射鏡があって、それに太陽光を集中させての発電だったように記憶している。
太陽光を利用しているのは個人が多いのだろうか。
思いがけないところで、太陽光発電が出てきた。
最初の週末にいった従弟の別荘である。
テニスコートのそばに16枚のパネルを設置していた。ここの発電で、この別荘の電力を賄っているのだという。ただし、それがぎりぎりの発電量なので、フランス電力(EDF)からの電力も購入しているという。

フランスは原子力発電も稼働している。
日本では海岸に多いけれど、フランスでは川沿いのケースが多い。
パリから地中海地方へと下るとき、煙を出している原子力発電基をみかけた。稼働中なのか?と思ったけれど、どうなのだろう。
一時は電力の80%以上をカバーしていたと思うが、今ではそのパーセンテージは少なくなっているはずだ。
しかし、フランス人はあまり原子力発電にアレルギーはないようだ。
非常に理性的な従弟は、カーボンニュートラルを目指すとき、原子力発電は避けて通れない発電である、という。
どちらか、というとき、原子力を避けたいという私とは立場が異なっていた。

消費サイドではどうなのだろう。
フランスの家庭で、冷房装置を持っているところは少ない。しかし、暖房は電力がほとんどだ。
電化は進んでいる。台所をみれば、レンジは電気、食洗器は必須だし、とても大型である。
洗濯機も、パリのアパート住まいなどでは、乾燥機も大型のがついている。

この異常な気候になって、パリでも冷房が必要になってきている。
しかし、パリのみならず、ほかの都市に暮らす友人宅で、冷房装置のある家はなかった。
例外は、先述の従弟宅で、パリのアパートはしらないが、別荘では冷房がついていた。
いつまで冷房なしで生活できるのか?
これは慣れの問題なのだろうか?冷房なしながら、扇風機を買ったから、という友人もいる。

パリでの日々をすごした従妹宅では、メゾネットスタイルだったが、階の移動は専用のエレベーターであった。
どのくらいの電力を消費するのだろう。なるべく回数を少なく、と思ったけれど、階段が併設されていないところで、何度利用したことか?もし、電気代がべらぼうになったら、それは私のせいです。

エッフェル塔のイリュミネーション、華やかで、毎晩10時の点灯を楽しみに待ったけれど、これも本当はもっと長時間点灯されているはずであった。
10時点灯で、何時に消灯されているのか、チェックしなかったが、相当早めに消されているはずだ。
正時のキラキラも、11時、12時、1時くらいのものか?
省エネを実行しているのだという。

夜の外出はまったくしなかったので(街灯がともるころまで、となると、10時までは明るい)、今回、シャンゼリゼの照明も、リヴォリ通りのあかりもみていない。
ミニュットリーというのだったか、数分間点灯されると自動的に消える廊下の照明、こんな倹約のスタイルもフランスで学んだのだが。

冷房のない生活、これもフランス的なのだ、と自宅に帰って、暑さを耐えているが、フランスもいづれ変わる、我が家も来年は冷房導入だ。
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