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大腸がん検査

ただいま、春の集団検診シーズン真っただ中、いろんな検査が待ち受けている。
その一つに大腸がんの検査がある。
同世代の友人が言った、大腸がん検査って、結局、検便でしょ!

そうなのだ。まずは検便、という語が正しいのだろうか。
というのは、検便という言葉では、今の便検査にそぐわないような気がするのだ。
友人のことばは続く。今の検便って、便利なようで、不便もたくさんあるわね。
例えば?ときくと、この頃、水洗トイレだから、っていうので、水の上に浮く紙をまず敷くのよね、その紙が浮いて、便の重さで沈むじゃない、あわてて検査キットでこすりあげるんだけど、沈んだ便から採るのって大変よね、という。
そうそう、あれはあわてるわね、とこちらも体験ずみだ。

なんだかちょっぴりすぎて、これで検査できるんだか、不安でしょうがない、たっぷりつけると容器にいれられないし、はみ出ると、手が汚れる、などと文句が多い。

そういえば、とくる。そういえば、昔はマッチ箱にいれてたわよね、と思い出は限りなくさかのぼる。
そうだ、小学校時代、検便提出というのがあって、便はマッチ箱にいれて提出していた。
どうやって採取していたのですか?と若い世代が聞いてきた。
昔は、水洗なんてなかったし、肥溜めというのか、下の穴に直結していたから、便器のそばに新聞紙をしいて、大きい方をそこにする、マッチ棒でちょっととって、マッチ箱にいれ、残りの便は、新聞紙ごと、下に捨てればいい、と昔方式を説明する。

マッチ箱の争奪戦もあった、と私がいうと、友人が争奪戦てどうして?と聞く。
当時、我が家は大家族で、小学生は3人いた。マッチは常に使う発火の材料だから、大箱でおいてあるもので、小さなマッチ箱はタバコを吸う父や、なにか小口で火が必要なところにおいてあるだけ、数がたくさんあるわけではなかった。
年上の姉や従姉が先にとって、私の分がなかったりで、争奪戦もあったのだ。

でも、昔の検便は、目的が違ってたよね、がんの検診ではなくて、寄生虫の検査だったでしょう、回虫とか、サナダムシとか。
そうなのだ、昔はもっと原始的な検査目的だった。
トイレには蛆虫がうようよしてたり、体内に虫をもっている生徒はたくさんいた。
ハエはたくさん飛んでいたし、虱、あと何があっただろう、もういちいち、虫には驚かない時代だった。

今年の大腸がん検査、ちょっと真剣に対応している。
というのも、去年から、周囲のごく親しい友人・知人の3人が大腸がんであることがわかり、2人はもう手術をすませ、一人は来月入院、手術の予定である。
大腸検査でちょっと何かありそう、と言われましてね、というが、大腸検査、それがまずは検便だったのだ。
何かありそう、と言われると、本格的な大腸検査になる。

検便を無視していると、何かありそう、と言われるときにはあるに決まっていて、それも先に進んでいることが多い。

さあ、昭和、平成、令和と3時代を生き抜いている我々だから、きっと大丈夫、と友人は言うけれど、なんの保障にもなりはしない。すでに3人の友人がそう診断されたのだから。

我が家にある小さなマッチ箱をみつけた友人は、そんな時代もあったのね、と何にするのか、ひと箱、持ち帰っていった。
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