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緊急事態発生

昨夜、緊急事態が発生した。
何をもって緊急事態というのか、それはその個人の判断による。
事態というものが発生した時、これは自分で処理できるか、できないか、できなければどうするか?
瞬時というより、少しずつ、考えた。

まずは事態の説明からである。
お風呂上り、洗髪をしたせいか、耳の中に水分が入ったような気がした。
普段はバスタオルか小さいタオルでふき取る程度で納めるのだが、このところ、テレビの音量を上げるといった、年齢なみの問題が、耳に垢がたまったのではないか?と考えたのだ。
つい、洗面所の綿棒を手にした。

右の耳の穴をぐるりとまわす。別に、綿棒に垢がついてきてはいないが、一応それで済んだ。
次いで、左の耳、こびりついた垢もあろうか、と少し力を入れてぐいっと回す。
ぽきっという音がして、綿棒が付け根のところから折れた。

さて、これが事態である。
どうやって耳の中の綿棒を出すか?
隙間になにかを差し込んで、綿棒を掻き出す、何をもって掻き出すか、と竹の耳かきを持ち出した。
耳の中には入るけれど、掻き出すことにはいたらない。

そこからが緊急事態と、緊急がつくことになった。緊急なのか、重大のほうが適当なのか?
言葉より、耳に残った綿棒が、どう作用するのか、それが気になる。
耳をふさいで、左耳が聞こえなくなるのか?もっと奥へ侵入して、鼓膜などにいたずらするのではないか?疑問は出てくるが、それにこたえてくれる人はいない。
携帯でリサーチするか?まず検索ができないのに、こういう問題に解答が得られるかどうかわからない。

だれかに助言を頼もうか、と思うが、事態を説明するのが面倒だ。
結局、夜間にも受け付けている病院を探すことにする。
耳だから、耳鼻咽喉科の先生が望ましいけれど、この程度のことなら、何科の先生でも処置可能、と判断した。
車で1時間ほどかかる赤十字病院に電話する。時間は7時過ぎだ。
いわゆる夜間受付に通じたのだろうか?看護士のかたが応対だ。

親切に聞いてくれる。
当院でも応対できるか、聞いてみますが、もっと近くの病院のほうがいいのでは?とアドヴァイス、そして、今晩の緊急担当病院はこの病院です、と病院名を教えてくれる。
週末には担当病院というのがあるのを知っていたけれど、平日もそういう担当が決められているというのは知らなかった。
車で20-30分でいける病院が今夜の担当だ。

その病院へ連絡してみます、と言うと、もし、ダメな場合、こちらでできるかはわかりませんが、お電話ください、と本当に親切な対応だ。
担当病院の電話番号も教えてくれる。

担当の病院へ電話する。普通に内科、小児科、それに外科も含めた、平均的な病院、耳鼻咽喉科はない。
そこも看護師の人が電話に出て、一応のことを聞いてくれる。
受付します、ということになり、その病院へ行くことにする。

夜の運転はずいぶんしていない。といって、病院までの送迎を急に頼める人はいない。
それは覚悟だ。これが目が問題であれば運転もできないが、耳で、電話もできたし、運転に不都合はなさそうだ。
7時半すぎ、家を出る。専用道路のように、対向車もない。
しかし、運転しなれた道ではあるが、昼と夜の風景がまったく違う。
ビームにして、なるべく視界を広げ、対向車がくる気配があれば、ビームをやめる。
道は登ったり、降りたり、ギアもDからSに、と割と頻繁に変える。
GW中でなくてよかった。

初めて訪れる病院、田舎の雰囲気の残る受付、平日の夜には病人が出ないのか、無人だ。
先生が、ピンセットでさっと抜き取ってくださった。
かき回さなかったので、傷もないらしい。

済めば簡単なことだ。しかし、一人ではどうしようもない。
思いもかけない事態だった。でもこれはアクシデントではない、インシデント程度だろう、と判断するけれど、やっぱりプロにお願いするのがよい方法だろう。

用心ぶかく生活しているつもりだけれど、転倒など、いつ、どこで起きるやら、庭仕事中に目に虫がはいるかもしれない、蜂に刺されるなど、とても可能性のたかいことだ。
その時、そのケースに合わせた対処ができるかどうか、まったく自信がない。

ゆっくりお休みになれますね、と看護師の人は言ってくださったが、体は冷え切り、興奮は収まらず、なかなか安眠とはいかなかった。
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