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夫の墓には入りません!(垣谷さん風)

「夫の墓にははいりません!」というと、垣谷美雨氏風のタイトルになるが、お墓の問題が身近になってきた。
ちょっとした健康問題がきっかけとなり、さあ、老後どころか、死後はどうなる?という問題がでてきた。
ちょっと友人に話してみれば、この問題、けっこうみんなが内蔵した問題であることがわかる。
女性だけではないかもしれないが、女性には婚家の墓というのがまたからんでくるケースもある。

女、3界に家なし、とはいうけれど、死後もそうなりそうだ。墓なし、というより、その墓には入りませんよ、と能動的な意思なのだが。

私が夫(数年前に死去)の墓にはいらないのには、3つほど理由がある。
1)お寺さんにお墓があること。
2)夫の先妻、およびその先祖が入っている墓であること
3)もう満杯らしいこと
つれあいの生前、このお墓問題については話し合ったこともある。
お寺さんから無宗教の霊園みたいなところに移そうと。しかし、つれあいは否定的であった。
彼にとっての不都合はなく、私に対しては「入れてあげるよ」、「入ってもいいよ」的な態度であった。
その時、あの世での絶縁は決定的となった。

さて、我が身はどうするか?
墓事情を調べる。なんだか、変な規則で、実家(菩提寺)の墓に、嫁いだ女は入れないのだとか。こちらも入る気なし。父は入っているけれど、母はいない。
母はいずこにありや?母は所属していたプロテスタント教会の共同墓にはいっている。
キリスト教徒という点では一致だが、そこには入れない。

我が身のみの単位で考え、準備しておかねばならない。

死後に意思表示はできないから、生きている間に調査して、選択し、我が身の後始末をしてくれる人に伝えておかねばならない。
ぼんやりしていた日々が急に、昔の調査意欲をかりたてる。
葬式については、葬儀屋さんに希望を伝えておけば、その営業内容の中で処理してくれるだろう。
そのあと、が問題なのだ。

希望は散骨だ。が、まずは死後、どんな方法があるのか、まずは地元調査からスタートだ。
役所にいって、住民課に質問する。
1)山に散骨、わが県には海がない。したがって他県に行く前に山に散骨可能かどうか、聞いてみる。
答え:山に散骨、できません、場所も設けていません。樹木葬もしていません。
2)単身で住んでいる方も、遺骨はご家族が引き取られることを前提としてます。
 その家族がいないひと、家族が引き取りを拒否、あるいは無視している人はどうするの?
3)村に共同墓地があります。無宗教で、お墓の形状にも制限はありません。
 2か所あって、どちらも空きはあります。使用料として一括30-40万円を支払い、管理料は年1000円プラス消費税、という。
 お金を支払う人がいなければ、お引き受けはできない。
 そこに墓を作らない、引き取り手もいないとなると、あるお寺さんが無縁仏として引き取ってくれる。

 私は仏さんになるのではない、お寺さんにはいきたくない、この世に痕跡をのこしたくない、という意思は伝わらない。

 ナポレオンを思い出す。彼は彼の遺灰がセーヌ川に流されることを望んでいた。
私もセーヌ川、とフランスびいきが顔を出すが、ナポレオンでもかなわなかった願い、わが願いなど無視されて当然だ。
 歌のタイトルを思い出さないが「千の風にのって」?か、あの歌の流行から墓の価値がぐんと下がったような気がする。
 子孫がいなくて、年齢から友人だって墓参りなんぞしてくれない、誰も訪ねてくることもない、そんな墓、作るだけばかばかしい。
 やっぱり散骨、調査を続けなければ。(続く)
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