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白内障手術を受けて

白内障の手術を受けた。
両岸のうち、右の眼である。
2泊3日の入院だった。

この手術を受けるにあたって、情報収集というのか、友人、知人に話せば、経験者そのもの、あるいは身近な人が受けたという体験談が聞こえてくる。
亡くなった連れ合いも受けた。もうずっと前になるが、やっぱり2泊3日だったような気がする。
そうなのだ、担当医の先生は、つれあいのときと同じ医師なのだ。

この医師の方針なのか、病院の方針なのかはわからないが、白内障の手術の説明のとき、当院では2泊3日でいたします、と言われる。
初めて受ける私としては、そうですか、としか言えない。

決めたあとで、テレビの広告や、他の人の体験談から、日帰りでできる、とか、1泊で十分よ、などと情報が寄せられるけれど、もう2泊3日、了承したあとだ。
これをどうしても1泊で、というとどうなるのか、きっと当院では受けかねます、別の病院を当たってくださいとなるに違いない。そんな面倒、私の性分ではできない。

手術は午後なのだが、午前10時に入院する。午前中は何をしたのだろう。体温、血圧、酸素などのチェック、なぜか血圧がばか高い。
目薬も差されたかもしれない。

いっぱしの手術である。術着に着替え、術帽をかぶり、車いすに乗せられて手術室へと向かう。
この行程は、昨年のカテーテル検査で体験した。

目の手術、なんと表現したらいいのだろう。片目で宇宙旅行をしている、というのが一番当たっているのでは?と手術を受けながら考えていた。
部分麻酔だから意識はしっかりしている。次から次へと進行しているであろう手術の内容を、眼科医は逐次説明されているが、なんのことだか全くわからない。

15分くらいの時間だっただろうか?
もう終わりました。そうか、宇宙旅行もこんなに短時間ですむのか?でもこれ以上かかったら、宇宙酔いにかかったかもしれない。
目のまわりにかけられたものを取り除き、手術を受けた目にはおおきな眼帯がかけられる。
眼帯といえば、その昔、ものもらいなどができたときにする眼帯を想像していたのだが、隻眼の剣士みたいに大きなガーゼなのか、コットンなのか、斜めにかけられ、ガムテープみたいに頑丈なテープで止められる。

先生にしたら、一人あがりました、なのか、まだ手術する患者がいるのだ。

病室まではまた車いすだ。
座るか、ベッドに横たわるか、なんせ、1時間か2時間、絶対安静にしていてください、とのことだ。
ものが見えないわけではない。もう一つの目は元のままだ。なのに、焦点があわない。
焦点があわない、というのは対象のものが形をなさないのだ。
眼帯を施した目も開いている。開いてはいるけれど、見えるけれど、手術した目としていない目が協力しあわない。

なんと不自由なことだろう。
今更、目がみえていたことに感謝している。

こうして、手術1日目、隻眼の美老女、ここまで美が使えるのだ、誕生であった。
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