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ついでに電話機も

パソコンと同時に電話機も購入した。
というのは、パソコンと同時期なのか、もっと以前からなのか、以降なのか、もうわからなくなっていたが、固定電話の親機も子機も調子が悪かった。親機のファックスは機能せず、子機の液晶は消えてしまい、かろうじて、会話ができるから使っていた。

電話機について、パソコンほど複雑ではなさそうだったので、別の電気店に何かの部品を買いにいったとき、店員さんに問い合わせたこともあった。そのとき、半導体不足で在庫がなく、半年ほどお待ちいただくことに、と言われ、断念したことがあった・

パソコンをパッキングしてもらいつつ、そんな話を持ち出して、電話機も必要なんですが、と聞くと、在庫はあります、という返事。一緒の友人も、一緒に買っちゃえば?そのセットもしてあげるから、と言ってくれる。
話はとんとん、いくつかの機種があったけれど、親機と子機1台の組み合わせで購入する。
今回は、録音装置、あるいは番号チェックもできるものにする。

電気製品に限らず、なにかちょっと大きいものを買うとき、ついでに、とほかのものもセットにして買うことがある。
今回、パソコンと電話機を一緒に買っても、何かの特典がつくというわけではないが、自分でセットしなくていい、というのはなによりの利点っである。

この年齢になると、すぐに電話の歴史を思い出す。まさか、エジソンの時代から知っているわけではないが、わが実家に電話がつけられたときはいつだったか、おもいだそうと記憶をたぐる。
もちろん、真っ黒の電話機、壁掛け式だったっけ?思い出せない。
しかし、当時、子供の私に電話をかける権利はなかった。
市内電話はダイヤルで、市外通話は交換手に申し込むのだったような。

自分の電話をひいたのは、白金に住み始めたときだった。
権利金みたいなものが必要で、30万円ほと、大金だった。
当時、外国駐在だった姉の一家が、夏休みで帰国、引越してすぐのわがアパートに滞在する、というとき、電話がないと不便だから、とその権利金を貸してくれた。

黒い電話機、ダイヤルをまわすスタイル、電話機をもってかける、というようなスタイルを映画でみて、電話線はとても長くし、玄関からベランダまで電話機をもってうごけるようにした。
今のように、電話機にコードがついていない時代ではなかった。

今、固定電話を持っている人は少ない。電話が世帯に1台、という時代ではないのだ。
若い人はもちろん、高齢者だって個人で持っている。
そして、顔をみながら電話もできるし、外国にだって、自在にかけられる、というと、私の祖母、もちろんもうあの世に住んでいるのだが、「おだんもいやいや、じょうけにおよばん」(おだん:自分のこと、じょうけ:条件)(筑後地方の方言、驚きをあらわす)と言いそうだ。

携帯電話が普及し始めたのはいつ頃だったろう。南仏にいるころは電話はファックスがついているのが進歩の最先端で、外国へ電話するのに交換手はもういなかったけれど、その程度の進歩だった。
そういえば、車に電話がつけられていた。外出先のつれあいに連絡をとりたいとき、車にかけていた。

アフリカのときは、車に電話はなく、衛星を利用したケーブルなしの電話だった。
すごく高価だったようで、私には与えられず、ある夫人たちの会合に出席していたとき、動乱発生、そこにいる婦人たちの電話がその連絡ですべて鳴り出した。私一人が状況がわからず、ぽかんとしていたことを覚えている。

つれあいも古い世代の人だったので、携帯を持ち始めたのはとても遅かった。最初は夫婦で共用、外出する人が持って出る、というような使い方だった。
世代が古いからか、電話というのは、緊急に使うもので、長電話はしてはいけない、とつれあいからしょっちゅう言われていた。
今のような、かけほ(かけ放題)だから、というのはなかなか電話マナーにあわないのだろう。

などと、いろいろ電話のことを考えながら、どうしても固定電話にこだわる私自身、古い人間だと自覚する。
電話は自宅で、落ち着いてかけるもの、相手からの電話も、自宅で受け取る、それが原則だ、とつれあいに言われなくても、しみ込んでいる。
また、固定電話にこだわらるのは、実家の兄夫婦、そして何人かの超高齢者たちが、固定電話にしかかけてこないこともある。

固定電話が遺物となりつつある現在だが、25年にあるという太陽フレアなどで、通信機器が混乱するというとき、きっと役にたつのではないか、と一応それまではと思っている。
2011年の東日本大災害のときでも、有線の公衆電話は機能したのに、携帯はトラブったではないか、とか、自分なりに納得の理由をさがいしている。

年齢を重ねると、古いものも大切に、いつかきっと役に立つこともある、と言い聞かせながら、ちっともならない電話をみつめている。



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