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ごめんなさい、あなた

寄る年波なのだろう、この頃、ひざから下がとても冷える。電気毛布を使っていても、足だけは別物のように冷たく感じるし、日中、暖房がききすぎて、暑い暑いと思っても、ひざ下はひんやりしている。

ちょっと待って、こういうことを確かつれあいが言っていた。
そんなとき、暖房は23度にもなって、汗をかきそうなのよ、足が冷えるのなんて、考えられない、とつれあいの訴えを却下していたものだった。

この頃、つれあいがしていた失敗を、私もするようになった。
洗面所で、歯磨きチューブのふたをしそこなったり、水道の蛇口がきちんと閉められておらず、たらたらか、ほんの少しずつにせよ、お湯なり水が流れている。

蛇口をちゃんと締めないから、とつれあいに厳しく言ったものだ。・

食事をしていれば、こぼしたはずはないのに、カーペットの上には食べ物のかず、お米粒、なにかと落ちている。なんでぼろぼろこぼすのよ、とそうして欲しくない気持ちから、つれあいに毎回注意を喚起していた。

私もそうなった。食べ方には気を付けている。それなのに、ナプキンの上ならともかく、カーペットの上にもくずが散っている。

電気の消し忘れ、電話の子機をちゃんと戻していない、玄関の鍵をかけていない、あげればきりがない。

すべて老化現象なのだろうか。記憶力も日ごとに、時間ごとに減じていることを感じる。だから、お金の振り込みなど、請求書を受け取れば、翌日には払い込みをする。

いろんなことで、失敗も多くなった。そんな一つ一つを、つれあいがすると、老化を防ぎたい一心もあったし、あんなにしっかりした人だったのに、という気持ちもあって、少しきつい言葉で咎めていた。

申し訳ない、これはもうどうしようもない老化現象だったのね、と今になって、自分にも起きるようになってよくわかった。

でもつれあいに言いたい。あなたの場合、注意してくれる人はいたけれど、私にはいないのよ、
自分で自分を叱らないと、どんどん進んでいくのよ、と。

自分で自分に注意をする、これはいいのだが、独り言になってしまう。これが常態化すれば、人がみれば、こわいものがあるのかも。
まだ気づくときはいいけれど、気づかないところで失敗していたらどうしよう、と思うと、とてもこわい。

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