SSブログ

マリエトゥという人

この年末年始の2日間、心温まる日を過ごせた。というのは、休日シフトで助っ人に来てくれたお手伝いさんがとてもいい人だったからだ。

31日の午後から、1日夜まで、泊まっていくというので、少し心配だった。テレビの部屋のベッドを使ってもらうのだが、お風呂は共有になるのか、テレビの部屋で何時まで見ていてもいいのか、もし気難しいひとだと、私の存在を迷惑視しないか、いろんな心配があった。

ところが、31日夕方5時頃帰ると、台所で働いている。背の高い、すらっとした女性だ。初対面の挨拶をする。笑顔がとても素敵だ。心からの笑みだ。


もう、夕食の準備をしているというので、アントレには生牡蠣を買っていることを告げる。引き継ぎは受けていない。生牡蠣を開けられるか、と聞くと、開けたことはないがやってみます、と肯定的、積極的な返事がかえってきた。

午前のいつもの人があまりに否定的な言動をする人なので、少し萎縮していた私としては嬉しい返事だ。早速、二人で殻開け作業に取り掛かる。初めての彼女には無理だった。でも、開けます、と言ってくれただけでも嬉しかった。

料理にも心を配っている。代父の好みも承知しているし、生牡蠣だったら、白ワインですね、と在庫を調べている。冷蔵庫のワインが残りすくないと知ると、買ってきます、と直ぐに出かけてくれた。雨の中をである。

テレビも見たいだけ見ててください、私は別の部屋で、アイフォンで観ていますから、と快い気配りだ。
バスルームにしても、トイレは玄関脇のトイレを使うし、シャワーを明朝使うけれど、早い時間ではない、と私がbathを使うことは全然構わないという。

代父に対する態度も尊敬を込めて、実に優しい。そうか、こういう風に言うのだな、と参考になること、夥しい。

31日、代父がベッドルームに引き上げ、私も自室に引き上げようとすると、もしよかったら少し話しませんか、と言う。

身の上話が始まった。彼女はセネガル出身、40代、仕事は別にあるのだが、旅行などの費用を稼ぐために、週末など、助っ人業をしているのだそうだ。学生時代、住み込みで高齢者の世話をしたことがあるので、世話には慣れている、とのこと。
学校では法学を学んだそうだ。会話が知的な筈だ。

こちらからは、代父とどうやって知り合ったのか、やなぜこの年末年始をここで過ごしているか、を説明する。彼女は独身、つい2週間前に故国で父親が亡くなったという。彼女は父親の思い出、私は連れ合いの思い出、涙グミながら語りあった。

久しぶりにbonne volonte の人と巡り合った気がする。楽しい大晦日と元旦を迎えることができた。
こんな巡り会いがある人生、もっと続けていこう。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。