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八ッ場ダムの効用

ようやく完成間近の八ッ場ダム、今回の台風で大変役にたったという。
そのことにほとんど異論がでないと思っていたら、そうでもない。

そもそも、八ッ場ダム、地元の人に好意的にみられていないのだ。
地元の人たちに聞くと、八ッ場ダムは政治案件だから、と必ずいう。過去、群馬県は総理大臣を排出するところだった。中曽根、福田、小淵と、福田は親子2代、総理となっている。
彼らが同時に選挙戦を戦っていたころ、八ッ場ダムの建設は、利権も加わって、大きな政治案件となっていたのだ。

昨日の国会で、自民党の国土省大臣あるいは副大臣の経験者が、八ッ場ダムが完成したから、利根川の氾濫が免れた、民主党は八ッ場ダム建設を邪魔者にし、建設をストップさせたけれど、その後、再開して、完成にいたったから、即、その効果のほどを証明したのだ、と手褒めしていた。

利根川の八ッ場ダム、という表現に地元はうなった、八ッ場ダムがあるのは、吾妻川、この川は渋川で利根川に合流するけれど、それまでは利根川ではない。
この間違いのまま、議事録には記録されるのだろうな、と元国交省大臣を経験した人なのに、と不満を感じる。

台風の前々日に試験注水を始めた八ッ場ダム、まさか、こんなにすぐに満水になるとは思いもしなかっただろう。満水どころか、あふれそうになって、放流もしたらしい。
役に立って本当によかったと思う。八ッ場ダム、一生に一度のことになるかもしれない。

民主党の政策をくそみそにけなしたこの議員、あるいはそれに同意の答弁をした安倍首相に一言いいたい。地元の意見(一つの意見)では次のような観察もある。
あの時、民主党が反対して、工事をストップさせたから、完成が5年は遅れた。もし、5年前に完成していれば、当然、ダムに水は満たされていたろう。そこにあれだけの降水が流入したら、ダムは直ちに放流したに違いない、その時の被害は計り知れないものだろう。

たられば、はあまりすきではないが、地元の感覚を表現したものとして、興味深いものがあった。
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