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トマス・クック社倒産

今朝の海外ニュースで、イギリスのトマス・クック社倒産を知った。
トマス・クック社の利用者が、特にスペインの観光地で、足止めをくってしまった場面を見た。
クック社は旅行代理店とばかり思っていた私は、飛行機も飛ばしている会社であることを、倒産したときに知ったという抜かりものであった。

クック社は歴史のある旅行会社だ。とてもきちんとしていて、イギリスでも、フランスでも、よく利用した。亡くなったつれあいも、クック社への信頼は高く、フランスからほかの国へ移動するとき、ほとんどの場合、クック社を利用したものだ。

倒産にいたるには、ブレクシット、ポンドの下落、マーケットが小さくなった、いろんな理由があげられるとのことだが、大きくて、信用のある会社も免れない、そんな危機的状態なのだろうか、という思いをもった。

救援機が飛んで、ブロックされた客を本国へ運ぶという。実際にもう飛んでいるのだが。

こういう航空会社の突然?の倒産劇は、50年ほど前に経験した。
タイのエア・サイアムという会社を利用したときのことである。

タイから日本を経由して、アメリカ西海岸へのルートがあり、当時、安いという評判だった。
西海岸に住む友人を訪ねて、ついでにメキシコへも行った帰りのことである。ハワイに数日滞在して帰国を予定していた。
ロスの空港で、航空券を提示した私に、代行のアメリカの航空会社の窓口は、この航空券では乗れません、と冷たく宣言した。
事情をきけば、エア・サイアムの経営状態が悪く、そのチケットは今や有効ではないのだという。

どうすればいい?と聞けば、100ドル払えばハワイまでは乗せる、という。仕方なく100ドル払ったけれど、機内の飲食サービスは有料で、これ以上の出費を控えておきたい私は、飲まず食わずでハワイまでたどり着いた。

ハワイの友人宅に数日滞在、ハワイと東京間はエア・サイアムがまだ飛んでいるというので、その飛行機を待った。
乗るべき飛行機は、結局1日遅れでホノルルを出発、日本に帰りついたときは本当にほっとしたものだ。

もちろん、ロスーホノルル間の100ドルを請求したけれど、直後に倒産したエア・サイアムからの弁償はなかった。
それから、あまり安い飛行機は使っていない。なるべくナショナル・フラッグの会社を選ぶ。

なにかがあったときの救援が期待できることと、空港で待機するときの対処がきちんとしているからだ。

古い暖簾をかかげた会社も安心ではない。安定したもののない、変動の社会にどうやって対応していけばいいのやら。


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