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オレオレ詐欺(?)を体験?

大阪の知人宅でのことだ。知人は90歳の高齢、一人住まいときている。

とてもよく電話はかかってくる。同人誌などにも関係しているので、そういう関係者からの電話、また友人、知人からの電話、女性・高齢者とくると、電話は長い。

電話にでるのに、すごく時間がかかる。傍に子機がおいてあるのに、わざわざ椅子から立ち上がり、よこらしょと歩いて親機までたどりつく。なぜ、子機をお使いにならないのですか?と尋ねると、だいたいが、長い電話になるから、電池がきれるのが心配だから、とのこと。

さて、電話が鳴った。ちょっと出てよ、と私に言われる。つなぎで出ましょう、と交換手になった気分ででる。
若い男性の声だ。「○○おばあちゃん?」と問うてくる。名前はあたっているので、孫か、親しい関係者かと思う。

「いえ、東京からきたものですが(一応名前は名乗った)、どちらさまですか?」と問い返すと、
孫の一人です、との返事。
知人に孫は数人いる。ただ、男の孫は一人きりだ。孫の一人、という表現は間違いではないけれど、そんな言い方をするものだろうか。私は男の孫の名前をきちんと憶えていない。

お孫さんとおっしゃっています。○○おばあちゃん、とおっしゃっていますが、と、知人に受話器を渡す。
えー、あの子は○○おばあちゃん、なんて言いはしないけど、と知人が受話器にもしもしというと、電話は切れていた。

これはおかしい、孫に電話して確かめよう、と携帯に電話すると、つながらない。
それならば、と孫の母親にかけてみる。電話番号を探したりするのに、ちょっと時間がかかった。

孫の母親、つまりお嫁さんに電話をすると、今、息子から電話があって、おばあ様から電話があったけど、とれなかった、と言っていました、なにか御用だったのでしょうか?という。

これがオレオレ詐欺の電話なんだ、と理解した。

知人が直接、電話に出ても、きっと詐欺にはあわないだろう。孫からおばあちゃんと呼ばれることはないし、何か用事があれば、母親経由であるという。

知人と私の声の質はまったく異なる。知人は完全な関西アクセントであるし、こちらは東京アクセント(もどき)、それにトーンも違う。
祖母の声に慣れているのなら、最初に電話口にでた私におばあちゃんというのもおかしい。

それでもなぜ○○という名前はわかっていたのだろう。

知人は、この界隈の名簿が流れているらしい。そして先日、500万だまし取られた老女がいるのだとか。

世にオレオレ詐欺やアポ電話なるものがあるとは聞くけれど、らしいものに直に接したのは初めてであった。
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