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新年の目標

血のつながりはないけれど、かわいがっている高校生(赤ちゃんの時から知っている)が、年賀状にアンティの今年の目標はなんですか?と聞いてきた。
まあ、自分の目標を書いているから、お愛想に私のも聞いてきたにすぎない。

しかし、この種の質問はがつんとこたえるのだ。

新年の目標なんてそんなことを考えていたのは、いくつくらいまでだっただろう。
高校生のころまでは、試験の平均点をあげるとか、成績順位を上げるなどの至近的目標を掲げていたものだ。
大人になると、いい人に巡り合いますように、とか、仕事のレベルアップを願ったこともある。

今や、現状維持ができますように、くらいが関の山だ。

体も脳も、レベルアップなどは望めない。薬の数が少ない現状、これを維持することが精いっぱいのことだ。

脳もいい加減、退化が進んでいる。
先日、まだ若い人と話しているとき、文学の話で、谷崎潤一郎の名前がでてこなかった。今、でてきはしたけれど、何が話題であったかは全く覚えていない。

百人一首の箱を、正月飾りで出していた。それを見た人が、かるたができるのですか?と問う。
百首全部はもう覚えていないけど、「むすめふさほせ」くらいなら、というと、その若いひとは、「むすめふさほせ」って何ですか?と聞く。
最初の文字が一首しかない歌のことよ、と説明しながら、む、は出た。村雨の。。。だ。あとが出てこない。す、は墨染の、だったっけ、と聞いても、若い人には通じない。

日本語でこうなら、外国語はもうまったくのゼロに近い。

なら、今年は外国語、カムバック、と言いたいところだが、使うこともない外国語、いったん消え去るとどうしようもない。

そうだ、外国旅行を目標としてもいいのか、と考え直す。

しかし、予約などの手続き、フライトの時間、生理的な欲求の調整、面倒なことを思い出すと、外国旅行もできるかどうか、わからなくなってくる。

まあ、その分、高校生の子が成長してくれればいいのか、と自分を納得させる。

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