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サバを食べてca va

この頃、魚の鯖がおおもてなのだそうだ。青魚に含まれるなんとかという要素が体にとてもいいのだという。
青魚というと、サバのほかに、アジやイワシもあるけれど、サバが一番いいのか、サバが品薄になる、などといわれている。

そういわれても、サバ、というと、えー、サバ?と言いたい気分になる。
というのは、小さいとき、わが実家では、昨日もサバ、今日もサバ、明日もきっとサバ、というようにサバばかりを食べていた。
博多湾でとれるサバがいきがよく、とてもおいしいこともあったのだろうが、なんせ安い魚だったらしい。煮たり、焼いたり、ゆでたり、調理法は変わっても、サバに変わりはない食卓だった。

11人家族で、貧しい生活だったのだ。お味噌汁は若芽の味噌汁、これもほとんど毎日だった。

お献立なんて言葉は我が家には必要なかった。定番料理、あるいは定食のみという生活だった。

大きくなって、世間を知ったとき、女性は特に、光物には弱くて、魚は白味のものならいただきますけど、とタイやヒラメ、といった魚しか食べないというのが、かっこよいと思っていた。
魚の種類も、したがって、あまり知らず、お寿司屋さんに出入りするようになったはじめのころは、魚の種類を覚えるのに必死だった。

この頃はひらきなおってか、お寿司屋さんでも、ひかりものをしっかり食べる。イワシが特に好きだ。

長姉が時々いう。われわれ兄弟姉妹が今もって元気でいるのは、小さいとき、サバをよく食べたからじゃないかしら、と。

そして、女性でばりばり働いているひとたちは、寿司を食べるとき、青魚をちゃんと食べている。

小さいとき、いやというほど食べたけれど、決してきらいになったわけではない。今でも、サバはよく買う。

時々、博多湾でとれたての鯖を刺身にして、お醤油につけ、それを炊き立てご飯にのせて、お茶漬けにする、ゴマサバという料理を食べたい、と思う。
これは関東でしてもおいしくない。時にはあたったりする。

Ca vaと名付けられた缶詰をみながら、やっぱりナマのサバがいいな、と思ったりしている。

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