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1987年11月8日のことでした

母の遺品を調べてみた。ギリシャへ行ったときの写真があるはずだ、と。
大きく伸ばした写真がみつかった。シャンペングラスを手に、ギリシャの友人夫妻(今は離婚)と友人のお母さんが写っている。私が写っていないから、撮影したのは私だ。

やっぱり30年は経っていた。31年になるのだ。
このころは本当にのんびりというのか、あまり人をうたがったりしなかった。
飛行機の中で知り合ったギリシャ人夫妻、一度是非遊びにきて、と誘われたのを真に受けて、地方都市に住んでいる彼らの家を訪問した。

あのときの暖かいもてなしを忘れられない。小さなアパート、娘たちの部屋を私たちのためにあけてくれた。
数泊したのだが、夫婦ともに仕事を休んでのことだろう、いろんなところに案内してくれた。

帰りはテッサロニキまで送ってくれたのだが、途中、何か所か、親せき宅という家庭訪問を設定されていた。日本からのゲストがものめずらしかったのだろう。

母の人柄なのか、母と一緒の旅行をすると、こんなことがたびたびあった。それはフランスでだったり、私がすでに知っている人たちでもあったけれど、こんなに未知の人たちから家庭に招かれて、家族みたいな扱いをしてもらったのは初めてだった。

さて31年後、私が再訪する。私の母はもういない。彼女は離婚した。87年に撮ったこの写真を持参すべきかどうか、迷うところだが、もっていってみよう。
しかし、30年を経ての変化、見分けられるだろうか。

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