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野村萬斎氏の思いで

今日のニュースでうれしいことがあった。狂言役者の野村萬斎氏が、2020オリンピックの開会式と閉会式の演出を担当するというのだ。

彼にはフランスで会ったことがある。それは1995年のことだった。場所はフランス、エクサンプロヴァンスである。

この町には日本の能舞台があった。これについても、私の故郷から移築されたものという曰くがあったけれど、移築をされた熊本の能役者、喜多流の狩野氏が公演をされたおり、当時イギリスに留学中の野村萬斎氏が客演ででられたのだ。

20年以上も前のこと、野村氏は若々しい、そして清々しい好男子で、その演技は観客の耳目をとらえていたことは当然のことだった。

能と狂言、この組み合わせの最高のものをみることができて、なんと幸せなことだったろう。

野村氏はウィットに富んだ人らしく、狂言の説明をジェスチャー交じりで、紹介してくださるのだが、演目の最期、魚に扮して舞台を去るとき、”ポワッソン、ポワッソン”と言いながらであった。

能狂言の世界にうとい私は、好男子の野村萬斎との記念写真はとったけれど、それだけであった。

日本に帰ってきて、彼の活躍をみるたびに、エックスでの能舞台を思い出した。
彼の才能が並の物ではないことはだれもが承知してだろうが、20年のオリンピックでどんな演出をみせてくれるのか、あまりオリンピックに興味をもっていたなかったのだが、これは楽しみになった。

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