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誕生日考

6月もあと3日、おわりつつある。6月は私の誕生月だ。今年もちゃんと誕生日はきた。

亡くなったつれあいは、誕生日というと騒ぐ私を不思議な動物のようにみていた。365日の中の1日にすぎないというのだ。
私にしてみれば、特別な1日なのだ。

外国で生活していたときは、それでも特別扱いの日にしてくれていたが、帰国してから、ましてやこの山の中にひっこんでからは、何もない。
6月だから、庭にはバラが咲いている。せめて、朝の食卓にバラを切ってきてくれてもいいものを、と思うのに、仏壇の先妻のほうにはお供えしても、食卓にはない。
文句をいうと、夕食のときでいいかと思っていた、とのたまわっていた。

男性、と一概にいっていいのか、特に日本の男性は、あまりこういった記念日を大切にしない。
つれあいは明治生まれではなけれど、古いタイプでもあるので、気が利かない。

誕生日祝いをするのは、子どもの時代だけだよ、という人もいるけれど、大人になっても、大人になったからこそ、日常に特別な日というものがなくなってくる。入学式も卒業式も、記念日がない。
誕生日は、とても個人的なもの。人それぞれ違うのだし、ひとくくりにされないですむ日なのだ。

幸い、私にはお互いに気にかけあう友人が数人いる。外国からはカードが届き、メールがはいり、国内では電話もかかってくる。プレゼントさえ届く。

誕生日は墓場への里標、めでたくなんてない、ともいうけれど、生きている証でもある。

お正月やクリスマスなど、万人のお祝いでは得られない、個人的満足感、やっぱりいいものだ。

というと、丁度クリスマスに生まれ、聖子となづけられた友人や、12月31日、1月1日に生まれた友人たちは、一緒くたにされて、何がめでたいのやら、と文句を言っている。

ウン歳となった今年は、友人のお誘いを得て、東京へ行った。銀座で食事、買い物と贅沢な1日となった。

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