SSブログ

いまどきのホテル

せんだって、フランスのカップルが投宿したのは、銀座にある外資系の、今年オープンしたばかりのホテルであった。
このホテルについて、オープンしたというのは、きっと家庭画報あたりで見たとおもったけれど、実際にホテルの名前も、フランス人から連絡されても頭にはいらない。

銀座は銀座でわかるけれど、検索では住所しかでてこない。電話をかけて、地下鉄なら何線の何駅、どの出口とくわしい情報を得たいのだが、電話番号が記されていないのだ。

なんと不親切な、と思うが、銀座はかって知ったる、のカルチエでもあるし、どうにかなるさ、と、それでも彼らと会う前日に下見に出かけた。

このホテルは、銀座の大通りにはない。御幸通りに面しているのだが、いわゆる車寄せはない。ビルなのだが、ホテルだけのビルではなく、その存在も大きく誇示していない。

入り口をはいっても、地味なもので、フロントはない。エレベーターが正面にあるので、それにのって、ロビーのボタンを押す。

以前に新橋にあるコンラッドホテルで経験した。ロビー階を1階に設けず、途中の階にしてある。そこにフロントがあって、チェックインすると、ロビー階から利用できるエレベーターを使って客室へいく、というシステムだ。

その経験があったので戸惑いはなかったけれど、フロントもとてもオープンで、ホテルマン(女性もいるが)が真ん中にある大きなデスクでPCをいじっている。

このホテル、車寄せがないので、待ちタクシーというのもいない。運よく通りかかるタクシーをとめるか、ちょっと先に縦に通る通りの角で、通りかかるタクシーを待つ、しかない。
1階のホテルマンが手伝ってくれるけれど、丁度人が重なると、待たなければならない。

昔ながらのスタイルの帝国ホテル(一番利用するから)がなつかしい。広いロビー階は、宿泊客や宴会利用の客のみならず、場所柄、通路として利用する人、待ち合わせ、時間つぶし、トイレを利用する、いろんな用途で人が途切れない。

今や、ホテルはそんな多目的では使えないようになったようだ。きちんとホテルの目的にあった人だけが利用できるようになっている。
これまでは客がホテルを選んでいたけれど、今ではホテルも客を選ぶ。どうも私は選ばれないジャンルになったみたいで、なんとも居心地の悪い思いもした。
nice!(0)  コメント(0)