SSブログ

うれしくなった2つのこと

今日は、2つのことで幸せ気分を味わった。
最初の一つは、フランスからの手紙である。宛名がMmeの表記もなく、名前が直接書かれている。字は大きさも不揃い、住所の書き方も少しいい加減だ。
もしかしたら、亡くなった父が、生前送った手紙か?とあわてて開いた。

そうではなかった。が、父と同じアパートメントに住む、97歳の老夫人からの手紙であった。彼女はもう配偶者を亡くし、一人でくらしている。97歳という年齢から、不自由な体なので、生活を介護する人はいる。
父は2階であったが、彼女は4階、長いお付き合いである。

父が企画した日本旅行に夫婦で参加したことから、私とも知り合いになった。
それ以来、フランスにいけば、ちょっと顔をみせることもしたし、彼女も私が着ていることをしると、管理人を通じて、会いに来るように、という伝言をよこしたものだった。

3月、父の死去により、葬儀のためにパリに行ったが、このアパートメントにはもう泊まることはできなかった。従妹の家に泊まり、2度、訪れた。1度目は、父のご遺体が安置されているところへ行くために、同行するお手伝いさんを迎えにいったとき。2度目は父の葬儀の日、お別れの小さな会を催したときである。

その折、4階まであがって、彼女に挨拶をと思ったが、それもできないまま、このアパートメントとはこれが最後だと思った。

彼女の手紙は、父の葬儀のおりは入院していて、ミサに列席することができなかったこと、だから私と会えなくてとても残念だったこと、もし、またフランスへ来ることがあるなら、この自分のアパートに迎えることができること、などが書かれていた。

ありがたい手紙である。会えなくて残念だった、またフランスへ来たら、会いに来てほしい、程度のことならわかるのだが、自宅に泊まっていい、という申し出、破格のことである。
もちろん、97歳という年齢から、もし今年でも、来年でも行こうと思ったとき、彼女が元気であるかどうかはわからない。また私にそう書いたことを覚えていないかもしれない。あるいは、彼女の家族が、他人を家に泊めることをきらうかもしれない、と不確定な条件はある。
しかし、わざわざ手紙を書いてくださったこと、きっと私なら気持ちはあっても、書くまではしないだろう、と思うので、格別のありがたさだったのだ。

2つ目のうれしいこと。それは知人の一言だ。以前、同じ農地を使って野菜作りをしていた人だ。彼は今もそこで家庭菜園をしている。
ようやく、今日からスタートした彼と彼の奥さんに、車をとめて挨拶をした。私に野菜作りは続けていますか?と聞かれるので、もう体力的に無理だから、それに自宅の庭では土がだめです、と返事すると、夏になって、野菜ができ始めたら、遠慮なく声をかけてください、自宅分以上のものができるから、差し上げますよ、と言ってくださったのだ。

野菜作りにかかる労力を考えると、プロの野菜ならともかく、アマチュアの人から簡単に分けていただくというのもできず、いつも遠慮していたのだ。
無農薬で、丁寧につくられるそのやり方は、隣の土地で同じく作っていた私はよくわかっている。
独り身であるから、そんなにたくさんいただくことはないのだが、また自家製野菜(自分が作るものではないが)を食べられるというのは、なんとうれしいことだろう。

思わぬ方々からの暖かい手紙と言葉、幸せ気分いっぱいの1日となった。

nice!(0)  コメント(0) 

終わりなき花粉の苦しみ

都会住まいの人たちは、もう花粉で苦しむ季節は終わったようだ。テレビの天気予報でも、花粉情報はでない。

ところが、この山の中は相変わらずの状態だ。最悪といえるかもしれない。何の花粉で苦しんでいるのか、きちんと分析していないので、確たるものではないのだが、主たる原因は、たんぽぽと蕗のように思える。どちらも綿毛が飛び始めている。その前に花がさいているとき花粉が、そして今は綿毛がふわふわと飛んでいる。
これらがアレルギーの原因になるとは、夢にも思わなかった。

この2つのほかに、新緑の季節、若葉が出るのは大変にうれしいのだが、なにかと余分のものがでているように思われる。

家にいても、緑のそよ風をいれられない。洗濯物を外干しすると、そのあとが大変だ。
これが花粉のせいとは知らない間、なぜ、日中のほか、夜にも、寝る時にくしゃみや鼻ぐしゅぐしゅ、目のかゆみ、痛みがでるのか、わけがわからなかった。花粉症のひどい友人が教えてくれるまでは。シーツなどを外干ししたせいだと。

ここに移り住んだときは、寒いところで、花粉の害もないし、いいわよ、と東京で花粉症に苦しむ友人に自慢していた。ところが、これは年齢のせいなのだろう。だんだん、スギ花粉から、すべての花粉に反応するようになったのだ。

そろそろ、たんぽぽもフキノトウの綿毛も終わってくれるだろう。そこまで待って、次の悩みは虫となるのだ。田舎暮らしも悩みは尽きない。


nice!(0)  コメント(0)