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絵を飾る位置

パリで従妹の家に泊まって、気づいたことがある。それは絵を飾る位置についてだ。

我が家では、そんなに絵があるわけではないが、つれあいが好きで、何枚か油絵もあるし、彼が書いた水彩画、いくつか額にはいったものがある。
それらを壁面が少ないこともあるが、鴨居より高い位置に飾っていた。絵は見上げるものだとおもっていた。

ところが従妹の家では、丁度目の高さに絵が飾ってある。従妹夫婦はコレクターといってもいい。最初は双方の祖父母からのプレゼントの絵からスタートしたらしいのだが、今では、自分たちで購入したものも加わり、相当数が飾ってある。
古典的な絵も少しはあるが、だいたいは近代、現代もので抽象画も多い。

彼らの好みで購入したもので、決して有名な画家のものばかりではないという。それでも、アメリカの展覧会に貸した、とか、日本で催された「ユトリロとその母ヴァラドン展」にはヴァラドンの作品を貸し出していた。その絵は、この展覧会のポスターに使われるなど、中心的存在でもあった。その絵など、彼女らの寝室に無造作、でもないか、に飾ってある。すぐ手で触れるところだ。

トイレの中にも版画などが飾ってあり、こんなところにも飾るか、とびっくりしたものだ。しかし、いたるところにいろんな絵が飾ってあるのは、退屈知らずでいい。抽象画など、なにを描いているのか、画家はなにをいいたいのか、想像するのも楽しかった。

さて、我が家、壁面のなさに困っている。東京住まいのときには、マンションの部屋にピクチャーレールもつけたりしたのだが、この田舎家にはなにもない。
従妹の家にならって、鴨居より上に飾っていたものも、目線の位置におきたい。

亡くなった父からの遺品、2枚の女性を描いた版画、これをどこに飾るかで気づいた問題である。

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