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ラオス土産

ラオス旅行も魅力の一つに、お土産を買うことがある。まさにお土産、土地の産物だ。東南アジアの国々は、だいたい、民族固有の繊維製品がある。綿、麻、絹などが、民族それぞれの変化をもたせている。

どんなものがあるのか、期待はふくらむ。とはいえ、この頃、断捨離をモットーとしているので、不要なものを買うわけにはいかない。

ラオスは他民族国家である。ラオ族だけではない。タイダム、ミエン、モン、ブータイ、タイテン、カトゥ、ムーイ、タオイ、クー、アカ、クイ、外国人の私にはその区別がつかない。

製品には、刺繍、アップリケ、織、などでその違いがわかるようになっているらしいが、私にとっては、すべてがラオスの製品でひとくくりにしてしまう。

買う場所については、お店もあれば、モーニングマーケットやナイトマーケットと事欠かない。
そして、どの場所で買っても、そう間違いがないことだ。
もちろん、きちんとしたお店は、それなりの品質が確保されていて、価格もそれに比例する。かといって、マーケットの品が耐えられないほどお粗末というわけではない。

バッグに目のない私、今回バッグだけで4個購入した。木綿のバッグや、パッチワークのバッグである。ただでさえ、トートバッグを集めたりしているので、こんなにバッグはいらないのだが、味のある木綿の、素朴な雰囲気に、つい持ちたくなるのだ。

亡くなった母は布が大好きだった。海外にでると、その国の独特な風合いのある布をお土産に持ち帰ったものだった。
その癖が抜けない。しかし、もう布そのものではなく、ショールやテーブルセンター、クッションカバーなど、形になったものを選ぶ。

木綿の風合いが大好きで、また安価なので、木綿のものだけにしたが、ルアンプラバンに絹製品のお店があった。店主はフランス人との混血で、高級品のみを扱っている。
暖色のショールが目についた。色がいい。赤でもなく、臙脂でもなく、なんともいえないいい色合いだ。価格は100ドル、さあ、どうしよう。

舟でメコン川を上る。途中、民族的なものを売っている村落に立ち寄る。木綿ではあるが、1枚ワンドラー、というショールもある。町中の絹は100ドル、迷いはない。まずはワンドラーを購入だ。

ルアンプラバンのナイトマーケットは、毎晩5時から開かれる。その中を何も買わないで通り抜けることは不可能だ。

安い、安いと喜んでいていいのだろうか。ワンドラーのショール、綿の木から綿を収穫、糸にして、染色、そして織ってという工程を踏んでいるのに、100円ぽっちの金額でいいものか。
フェアトレードになるのだろうか、と考える。

それでも相手がその値段を提示しているのだから、とちょっと申し訳ない気持ちを抱きながら、購入する。

同行の友人も、もう買わない、もう買わないと言いながら、ナイトマーケットの1軒ごとに足をとめている。

とうとう100ドルの絹のショールは買わなかった。エレガントなショールをして出かける機会もなくなった。

そして帰国して思う。ああ、あのお店のあの品を買えばよかったのに、と。物欲は果てしない。

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