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臓器提供への迷い

毎年、国民健康保険被保険者証を受け取る。その裏面には、臓器の提供について、1)脳死および心臓停止した死後のいずれでも、移植のために臓器を提供します、2)心臓が停止した死後に限り、移植のために臓器を提供します、3)臓器を提供しません、という記載がある。

私はずいぶん以前には臓器移植肯定派で、こういった記載が始まる前から、なんらかの形で臓器移植の意思表示をしたいと考えていた。
献血はずっと実行していて、日赤本社が近いこともあって、昼休みに献血のために通ったりしていた。

しかし、長い年月がたち、狂牛病のことから、ヨーロッパ滞在経験者の献血が拒否されるとか、年齢のこともあって、もう臓器提供の年齢でもあるまいと、この保険証になっても記載をしていなかった。

しかし、つれあいが亡くなり、自分の死というものが身近に感じられるようになってきた。
その時、臓器提供をすることを再検討しようか、と考えはじめたのだ。

身近に献体をされた人もいる。しかし、献体はプログラムには入らない。
臓器提供は提供者が何歳くらいまで受け付けられるのだろう。

眼科の先生に、正直に年齢を告げて聞いた。先生いわく、年齢にはこだわらないとのこと。
眼の場合には、脳死段階ではなく、心臓がとまった、いわゆる通常の死後でかまわないのです、と言われる。ご家族のご意見も確認しつつ、と言われるが、そのご家族がいないから、提供ということも考えるのだ。

つれあいが亡くなった時、解剖もなく、すんなりと自宅へひきとった。病中は苦しんだけれど、死に顔は穏やかに、彼らしい顔になっていた。
傷つけることなく、お骨となったことにほっとした。

しかし、私の場合はどうだろう。すべての臓器(心臓、肺、肝臓、すい臓、小腸、眼球)を提供しようと、何もしまいと、私の後始末をしてくれるはずの弟は気にはしないだろう。
するかもしれないが、故人の希望です、と医療サイドが言えば、それを受け入れるだろう。

臓器は新鮮なうちに摘出されるのだから、葬儀が大幅に遅れるということもないはずだ。

持病というほどの病気もちでもなく、だいたい健康で年齢を重ねたこの体、提供できるものがあればお役にたちたい。

ただ、老化、劣化した臓器でもいいものかどうか、これをはっきり知りたいと思っている。
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