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老眼は治りません

今日は意を決して、眼科にかかった。
車で1時間ほどのところにある地域基幹の病院である。眼科は木、金、土開いている。

眼科にかかるのは制約がある。眼底検査のための目薬は、ある一定の時間、視力の妨げとなる。帰りの運転ができなくなるおそれがある。

どの診療科も混んでいるのだが、眼科は特に混んでいる。老人科といってもいいくらい、高齢者が多いのも事実だ。

とうとう私もその一員だ。診療前に看護婦さんの問診がある。相当前に受診したときのカルテもあったようだ。そういえば、まだつれあいが生存中、彼はしょっちゅう眼科通いをしたのだが、一度、私も受診して、帰路の運転のために、たいぶ病院内ですごしたことがあった、と思い出す。

急速に視力が落ちていること、光の陰影についていけないこと、動体視力の低下、白内障の可能性、などと受診の理由を述べたてる。

眼科医は女性であった。視力検査などは、あらかじめ、看護婦さんによってすませている。
昏く照明を落とした診療室、眼科独特だ。

結論は、老眼が進行している、ということだ。つまりメガネがあわなくなっている。今使っているメガネの度を調べてくれたが、現在の私の眼には、ほとんど役立たずなのだとか。
老眼はなおりようがありませんから、それに適合するメガネで矯正なさってください、白内障は今のところ、手術の要なしです、という診断だ。

レンズを使えば、1,0の視力はありますから、いい状態の方ですよ、と言われて、昔は裸眼で1,5ありました、というと、昔には戻れませんからね、もともと遠視のかたは老眼になりやすいし。全くその通りなのだろう。

白内障でないことはまだよかったのかもしれない。

先生のお名前をみて思い出した。亡くなったつれあいがかかっていた先生だ。もしかして、3年前くらいまでかかっていた患者でこういうものがいたか、ご記憶にありませんか?と問うてみる。
ああ、この頃はみえませんね、というお返事。覚えていらした。

亡くなりました、というと、そこにいた看護婦さんもそろって礼をされる。おつらいことでしたね、という言葉を聞いて、診察室を後にしたが、薬のせいではない涙があふれてきた。

老いに直面するのはなかなか難しいものだが、未知の道、歩んでいかなければならない。
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