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ミャンマー式マッサージ(見聞録10)

ミャンマー旅行の楽しみの一つにマッサージがあった。
東南アジア諸国、たとえばタイ、バリ、カンボジア、ラオスなど、マッサージが観光の魅力の一つになっている。

やみつきになったのはバリだった。ここでは、バス付の、温石をつかったマッサージを受けて、いまでもその気持ちよさが記憶に残っている。


しかし、出発前に、去年ミャンマー旅行をした友人に情報を聞くと、80ドルくらいする、という。
それは高い。そんなに高いのなら、どんなに気持ちよく体がほぐれようと、わが予算を越えている。

ヤンゴンに着いて翌日、さっそく市内観光を始めたのだが、ガイドさんにそれとなしに聞いてみる。
マッサージを受けたいですか?市内にいろいろありますよ。この近くにも評判のいいところがあります。今からでも大丈夫ですよ、と、もうそれに決めた、という返事である。
昼ご飯をすませたころは、ヤンゴンは暑くて、観光には向かない。それに、夕方までの組まれた予定をすぐにこなすと、時間があまる、というので、ガイドさんも、マッサージのあいだは休憩できると、乗り気である。

案内されたのは、古くからあるホテルの上階にあるマッサージ店。メニューをみせてもらうと、とても安い。初めてなので、とりあえず、1時間のフットマッサージを選ぶ。足の付け根から脚全体を1時間かけてマッサージしてくれるという。値段は800円にもならない。本当にこの価格?とガイドさんに念をおす。

これではまった。それから可能な限り、マッサージをいれる。体全体のマッサージであれば、1時間半からが一般的だ。もちろん、脚だけというよりは高くなるし、場所によって価格が違うので、だんだん高めにはなったけれど、最高で3000円にはならない。

一度はタイ式というマッサージもあったけれど、タイ式とミャンマー式の違いはわからない。すごくアクロバティックというのか、脚をぎゅっと曲げられたりして、ひざの後ろに痛みのある私としては悲鳴を上げる寸前にもなった。

なぜなのだろう。マッサージを受けるというので、体を横たえると、すぐに眠気がおそってきて、瞼があかなくなる。どういうふうにマッサージをするのか観察しようと思うのだが、瞼が重い。
どうも指先だけではなく、手のひら全体、ひじ、脚、マッサージをする人も体の全体を使っている様子だが、それをみることができない。

脚の血流が悪いので、そこをどうにかしてもらいたいのだが、ミャンマーでは筋肉をほぐすだけのようだ。

昼間の1時間半、ガイドさんと運転手さんを無為に待たせているという罪悪感があるのだが、彼らは彼らで、昼休みというような過ごし方をしているようだ。

共通したマニュアルがあるのだろうか、巧拙の少しの違いはあるけれど、だいたい同じ時間割り、順序で脚から始まって背中で終わる。

ヤンゴン最後の日、夜のフライトまでの時間、市内観光もしたけれど、中途半端に時間が余ると思っていると、ホテルの部屋に出張してくれるマッサージ師がいるという情報。早速1時間半のコースで時間の予約をする。

しっかりほぐれたはずの体が、帰りのナイトフライトで凝り固まってしまった。

もう一度、ミャンマーに戻りたい、と寒さでもこわばってきた体が要求しているようだった。

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