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危ういところでした

最低気温が4度という今日、カストリアという、湖畔の街へと出かけました。
なんの予備知識もなく、ただ友が連れていってくれるままです。

コザニから1時間半ほどの距離です。マケドニアとの国境に近いところにあるという説明でした。
マケドニアという国名は、ギリシャ人は使いません。なんだかややこしい呼び方をしていました。
ここにはロシア人がたくさん入っているとのことです。飛行場があって、モスクワとの直行便も出ているとか。

キプロスには半端ないロシア人が住んでいるとは聞いていますが、気候もさしてよくないギリシャ北部の、湖があるといってもそう風光明媚でもないところみたいなのに、なんでロシア人が、と疑問でした。

町に近づくに連れて、毛皮屋さんの広告ばかりになります。ロシア資本が毛皮産業にはいっていて、今では乗っ取られた状態と言うのです。

会社名と言うのか、店名と言うのか、ギリシャ語なのかロシア語なのか、読めないので判別できません。

カストリアに着いて、湖の周囲を先ずは回ってみよう、と湖畔ドライブをしました。なんだかうすら寒くて、秋になりかけ、景色も冴えません。車から出ると、寒風吹き荒れる、というような状態で、早々に引き上げることにしました。友は母親介護中ですから、あまり時間が無いのです。

でもせっかくだから、帰り道に毛皮屋さんに寄ってみたい、と頼みました。
じゃあ、31年前、けがわを買ったお店に寄ってみようか、というのです。そうなんです。31年前、母と来た時の、毛皮屋さんによって、いろいろ試着して、時の勢いで、ミンクのコートを買ってしまったのです。
このことは、友も、その娘たちも記憶していて、今回も話題になりました。

お店は閉まっていました。少しホッとしました。でも友はいくつもある呼び鈴を全て何度も押していました。そうしたら男性が現れて、ドアをあけてくれました。
友がどうも31年前にこの店で購入したことなど、説明したようです。ただ見るだけ、友には言ったのですが、試そうよ、と言います。彼女はロングとふつうの丈の毛皮コートを持っているので、必要がないのです。
私だって冬のコートは処分中だし、31年前のミンクコートにしても、もう着る機会はないし、ダウンのコートがあればいい状態です。

でも、せっかく来たのだから、折角店を開けてくれたのだから、と試着を始めました。急に寒くなったせいか、毛皮を着て、とても落ち着きます。そして、よく似合うのです。
ジーンズという普段着でもしっくりきます。デザインが今風になったのもあるでしょう。
結局、あれだこれだで10着以上試着しました。気に入ったものがありました。黒のミンクで、ハーフ丈、スッキリと見せます。ジーンズにも違和感がありません。

さあどうする。ここが決めどころです。友が値段を聞いてくれます。ベストプライスで1300ユーロと言います。
私のために店を開けてくれ、10着以上の試着をさせて貰った、買わないと悪いような。

いろいろ考えます。毛皮でどこに行く?前のコートも持て余しているのに。迷いをみて、お店の人が1,100ユーロと下げました。買えないことはない。

その数分の逡巡、結論、考えます。



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