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議員の定数、日本は増、フランスは減?

今朝の朝日新聞の見出しは、「参院定数6増 成立」であった。現行の定数242人から248人になるのだそうだ。

目的は「島根・鳥取」と「徳島・高知」という合区になった選挙区から擁立できない現職議員を特定枠で救済することにあるのだとか。

人口が減っていく中で、議員を増やすという感覚もどうかと思うが、議席を失う県の住民、特に議員にとっては死活問題、また議席数の優勢を確保しておきたい自民党にしては、どうしても通しておきたい法律だったのだろう。

そんなニュースを新聞で読みながら、フランスのニュースをみていると、フランスでは今、議会で国民議会(下院)と上院の議席を減らすという議案が討議されているのだという。
議案の提出は政府である。まあ、こういう法律が議員の提出ということはあり得ないだろう。
思い切った減員だ。国民議会の現議席数は577、それを404にという。一挙に173議席を減じることになる。上院は現議席数348をいくつに減じるのか、ちょっと目をそらしてみそこなった。

国民議会は現在小選挙区であるから、577の選挙区がある。これを小選挙区制度を維持したままであれば404に減じるのだから、大幅な選挙区再編成となる。
議員先生たちはもちろん反対が多い。

フランスの人口は日本の半分程度、それなのに577という議員数は多すぎる感がする。この数字、たしか、ミッテラン大統領の時代、保守のシラク氏が首相になるという保革共存の結果、シラク首相が、比例代表制を適用し、そのとき一挙に定数を増やしたようにおぼえている。
どんな不都合があったのか、私はわからないのだが、次の選挙では小選挙区に戻したけれど、定数は増やしたままだったような。

増やすはやさしく、減らすは難しい。

人口減少時代、人口を議席の関数に使えば、合区にせざるを得ない選挙区ももっと出てくることだろう。それかといって、東京などの大都市に議席が集中するのも望ましいものではない。

フランスもこれからこの議員定数の問題で紛糾しそうだ。マクロン大統領の手腕がみものだ。
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