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パリの代父の近況

今日メイルチェックを暇にまかせてやっていると、見知らぬ人からのメイルがある。フランスからだ。
見なれないといっても、最初がBonjour に私の名前がはいっているから、未知の人ではない。

開けてみると、代父の写真がはいっている。送り主は、代父のfacilitateurをやっている女性である。
つまり、代父の事務的な業務を代行している女性で、前回、パリ滞在中に2,3度会い、メイルアドレスを交換しておいた。私が日本人で、家族同様の存在であることを説明、ときどき、代父の消息を知らせてくれることになっていたのだ。

代父は浴衣をはおっている。彼は浴衣をガウンがわりに使っているので、つまりは日中の服に着替えていないことになる。

メイルの文章を読んでいくと、どうも体調がすぐれないようだ。95歳ともなれば、いつも元気というわけにはいかないだろうから、こんな調子かもしれない。

前回、彼が手紙をよこしたとき、夏の期間中、だれも訪問客がなく、孤独であるようなことを書いていた。その無聊をなぐさめるため、彼が喜びそうな食べ物を送ったのだが、それが届いたらしい。
丁度、それを開けるときにこのファシリタトゥールの女性が行き合わせたようだ。

とっても喜んでいました、と書いてある。そして代父の表情もそれを証明している。
彼も寂しい。私も寂しい。パリに今行ってあげられると、どんなになぐさめになるか。そうは思うのだが、これからが国際線は混んでくる。

ものはともかくとして、今日は雨の1日。暇を持て余しているのだから、彼への手紙でも書くとしよう。
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